B姐さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 58ページ目

B姐さん

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我輩はカモである(1933年製作の映画)

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とにかくギャグの連発で、日本語字幕担当のひとが気がつかない(または気がついているけどうまく訳せない)ほどの終始アナーキーな状態が続く。終盤が超絶凄まじい。
権威や戦争、それらすべてを粉々にするデタラメ
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バーバリー・コースト(1935年製作の映画)

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濃いメイクに整ったモミアゲ。耳につけたピアスにど派手な衣装。そんなエドワード・G・ロビンソンが登場した瞬間に思わず笑ってしまった(※DVD画像参照)。最初はコメディが始まるのかと思ったぐらい。しかし映>>続きを読む

その女を殺せ(1952年製作の映画)

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列車内という「狭い空間」を登場人物たちが、出たり入ったり「僅差」ですれ違う。マフィアの女房を命がけで守る刑事たちの「薄利」たるや。そう考えると“The narrow margin”の題名がじわじわくる>>続きを読む

静かについて来い(1949年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『カモ』と同じたった60分(!)の犯罪映画。
『カモ』よりは楽しめたが、終盤は(『カモ』もそうだったけど)駆け足気味で終わってしまう。ヒロインの機転で事件は急展開するものの、彼女の立ち位置はすこし“お
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カモ(1949年製作の映画)

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記憶を失くした男が真犯人を探すっていうはなし。フライシャーにしてはイマイチ。
原題の“The clay pigeon”ってたしかに「カモ」(だまされやすい人)っていう意味だが、「クレー射撃用の皿」って
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

たしかに今観るとアラン・ドロンとモーリス・ロネの関係は同性愛的なものが匂う。
しかし愛してるがゆえに、相手を殺し同化するっていうのはすごいなあ、と。その相手の恋人を手中に収めるまでが「同化」ってことも
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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

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実話ベースの映画だが、事件の詳細を調べると色々と事実と違うのがわかる。だからって映画が不気味なのは変わらない。
ドラマを一歩引いた視点が冷たく、とにかく不穏。
スティーブ・カレルが練習場で、拳銃を片手
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ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013年製作の映画)

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すごく馬鹿馬鹿しいけど面白い。
アクションがはじまった途端に、マシュー・ヴォーンとかガイ・リッチーの映画みたいになるところも可笑しい。エンディングは賛否両論あるような気がするが(蛇足感がすごいってこと
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人生万歳!(2009年製作の映画)

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まさにウディ・アレン印の映画だが、前に見たウディ・アレン映画のよう。しかもつまらなかったヤツ。脚本も足で書いたみたいなかんじがする。
DVDの特典映像では、寝落ちしそうなのに真摯にインタビューに答える
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モンキー・ビジネス(1952年製作の映画)

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ケーリー・グラントは「滑稽な芝居をしてる」感があるけど、ジンジャー・ロジャースのキレっぷりは最高。カンヌで「パルムモンキー賞」があったらあげたくなる、猿のエスターも。

考えこんでいて、登場のタイミン
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ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

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『小悪魔はなぜモテる?』(酷い邦題だけど、傑作よ)もそうだったけど、エマ・ストーンは周りから浮いて、孤立し、なぜか「触媒」になる役割がしっくりくる。
ヴィオラ・デイヴィスとオクタヴィア・スペンサー他、
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

こーいう映画を作るのは意義があるし、作り手の熱意はーなんとなくではあるがー感じられる。同監督の『アザー・ガイズ』での皮肉とそのエンディングを見たかんじではという意味で。
だが本作は奇を衒った演出とやけ
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100,000年後の安全(2009年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「トイレのないマンション」と言われる原発で、世界で初めて「トイレ」(最終処分場)を持つ事ができた国(フィンランド)の「トイレ」と「トイレ」の未来を考えるドキュメンタリー。そしてこの映画を「未来人」にあ>>続きを読む

欲望のバージニア(2012年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

トムハはいつも同じ演技だけど、なぜかハマるという希有な役者。朴訥で、女の扱いに下手&奥手、そして押しに弱い。
なので、禁酒法時代の“マッドマックス”というかんじ。
もうちょっと悪役ガイ・ピアーズとの肉
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大いなる西部(1958年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

リベラル風味の西部劇。ちょっと教育的。
グレゴリー・ペックが相変わらず「聖者」然としている。
彼が製作を兼ねているせいか、「おれがおれが」と逆にしゃしゃりでないんだけど、それが悪く機能しちゃってる。
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ビッグ・アメリカン(1976年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最後の望遠ショットを待たずとも、「ロバート・アルトマン」という名前と冒頭のナレーションを聞いただけでテーマがなんとなく想像がつく。

広大な西部(リアル)のなかの“ワイルド・ウエスト・ショー”という興
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ジャックポット(1974年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ドラマを見せるというより、人生のあるシークエンスを繋げたかの様。エリオット・グルードとジョージ・シーガルがギャンブルに興じている時、コールガールの家に遊びに行っている時の時間の流れ。彼ら彼女らの生活を>>続きを読む

ウエディング(1978年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

(たしか)脚本家のシド・フィールドがこのホンをクソミソに言っていた記憶があるが、どっこいなかなか面白い。そりゃあ、いわゆるちゃんとした「三幕構成」とか完全無視みたいなヒッチャカメッチャカなやつだけど。>>続きを読む

クィンテット(1977年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

冒頭の大雪原の中に埋まっている列車を遠景で捉えるショット(最初の2、3分ぐらい)までは何やらすごいSFが始まるぞと思ってたら、そのあとは(ほぼ全部)すごい退屈な時間だった。
しかしなんでこんな近未来デ
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三人の女(1977年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アルトマンがお贈りする、すごーくイヤーなかんじのするホラー映画。いろんな象徴性があるけれど(ドローイングとか名前とか)それを置いといても不穏。この監督にしてはユーモアがない。なんだか(ベルイマンの)『>>続きを読む

探偵スルース(1972年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ほとんど舞台劇のようだが、二階に、遊戯場に、地下にと移動しまくるので、それほど演劇っぽくはない。ちゃんとあれこれ工夫してある。ただ少し会話劇に飽きてしまったのと、マイケル・ケインの変装がバレバレなとこ>>続きを読む

激怒(1936年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

集団リンチの顔顔顔!そして証人席での顔顔顔!
それらを顔を見れば否が応でもあの傑作『M』の「人民裁判」を思い出す。
最後は、スピーチしてキス、というかんじになり「あらまあ」となるっちゃなるが、良きアメ
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快楽(1952年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

前口上でも言っている通り「古びた」話(モーパッサンの短編)で、物語だけ追いかけると「19世紀のフランスの風俗ってこーなのね」ぐらいしか思わない。

第三者(語り部)が尾行、覗き見しているとしかいえない
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無頼の谷(1952年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ラングは主人公を「悪の世界」に行かそうとせず、ラストは本人に復讐させない演出をとっている。主人公のアーサー・ケネディではなく、メル・ファーラーの放った弾丸が(復讐の)ターゲットの身体に被弾する。だから>>続きを読む

飾窓の女(1944年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

Wikiを読むと、「道徳的にいかん」と言う理由(ヘイズ・コード)で原作を改変したらしい。だから余儀なくこの「夢オチ」にしたのか?そうはオイラには思えない。
とにかく物語には「二重性」がつきまとう。犯罪
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夜の人々(1948年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ニコラス・レイの処女作にして傑作。
キャシー・オドネルがとにかく素晴らしい。地味で冷ややかな目つきをしている質素な女が、幸福感とともに妙に艶っぽくなる。
バスの中で子供をあやすボウイ(ファーリー・グレ
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デッドエンド(1937年製作の映画)

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デッドエンドなところに住んでいる(住んでいた)ひとたちが、デッドエンドな人生をどう生きるか、というストーリー。
夜のスラムの雰囲気がいい。美術装置が素晴らしすぎる。

シルヴィア・シドニーは家庭的なミ
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拾った女(1953年製作の映画)

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台詞の反復、その通りのことがラストで起こる感動。
スリ(リチャード・ウィドマーク)と情報屋モー(セルマ・リッター!)の関係性に泣く。

まさに「石油を掘ったら油田が出た」感のある、ノワールでありスパイ
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秘密諜報機関(1961年製作の映画)

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原作ファンからお怒りをかってるみたいだが、原作を読んでないわたしには「普通に」おもろかったぞい。

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

吹雪が木々を揺らし、木彫りのキリスト像をなめてクレーンアップすると遠景に大雪原を走ってくる駅馬車が見えてくる。
ハイハットのリズムとともにモリコーネのスコアが鳴り、ブラックスプロイテーション風のタイト
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いちごブロンド(1941年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ギャグニーと最初にキスしたあとのオリヴィア・デ・ハヴィランドの顔がたまらない。そのあと4回ほどキスシーンがあるがみんなかわいいもの。唯一違うのがギャグニーとリタ・ヘイワースのシルエットのものだけ。キス>>続きを読む

大砂塵(1954年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

すごい変な西部劇。男の出番なし。
早撃ちの恋人も蚊帳の外。ショーダウンも女同士。
たまらん。

しかしジョーン・クロフォードってどうにも私の中では「ハンガーおばさん」のイメージが強くて、いつもノレない
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チャイナ・ゲイト(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『裸のキッス』でも『ショック集団』でもそうだったが、本作でも感情の鋭角な急カーブが見れる。『拾った女』でも見れたが、簡単に甘いキスシーンがフェイドアウトされることなんてない。それがすごく緊張する。焚き>>続きを読む

質屋(1964年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

質屋の金網ごしのロッド・スタイガーの顔がすべての映画。

「地獄」をフラッシュバックするのがサブリミナル的。主人公の気持ちと同期して一緒に目眩をおこす。
脳裏から消えることのない過去の地獄よりも、生き
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ストリート・オブ・ノー・リターン(1989年製作の映画)

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ダサいステージ衣装にダサい歌を歌うキース・キャラダインを見て「ニール・セダカか!」と思い、馬に半裸でのるヒロインを見て、「ゴディバ夫人やな」と呟いた。しかし最後にはやっぱフラー、締めてくれる。
でも正
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ショック集団(1963年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

もう序盤から「あーどうせミイラ取りがミイラになっちゃうような話だろなあー」と思って見ていたので、物語の衝撃度は少なかった。ただどうやって主人公が「あっちの世界」に行くんだろう、その一点だけが気になった>>続きを読む