B姐さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 60ページ目

B姐さん

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ハネムーン・キラーズ(1970年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

トリュフォーのお気に入りらしいが、その情報を知らなくてもなんだかすごくヌーベルヴァーグっぽい。ざらっとしたフィルムの生々しい感触とか、荒いカメラワークと編集とか、「近くに知り合いの変わったカップルがい>>続きを読む

ブラック・サンデー(1977年製作の映画)

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街の銃撃戦でいきなりまきこまれた人々が、一瞬なにが起きたかわからない表情をしているのが妙にリアル。ラストのモブシーンとかものすごい。ホントどーやって撮ったんやろって映像がつづく。しかしタイアップとはい>>続きを読む

影なき狙撃者(1962年製作の映画)

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「おれらは原作通りやっただけさ」とフランケンハイマーは言っているが、それでもジョージ・アクセルロッドの締まった脚本とテンションのかかったフランケンハイマーの重い演出の息がぴったり合っている。終盤の展開>>続きを読む

10番街の殺人(1971年製作の映画)

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リチャード・アッテンボローのあの目!あの息づかい!
しかしジョン・ハートって役者は放心状態の顔がうまい。

ちなみに劇中にベンチャーズの音楽が流れることはない。
https://youtu.be/By
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見えない恐怖(1971年製作の映画)

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フライシャーのほかの「猟奇殺人シリーズ」(『絞殺魔』『10番街の殺人』)と比べるとやや落ちる。物語も凡庸。
しかしそこはやっぱりフライシャーで、演出的な見せ場でグイグイひっぱっていく。
この頃のミア・
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肉体の冠(1951年製作の映画)

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最初、シモーヌ・シニョレのほうがセルジュ・レジアニに比べ、どうみても体格がよく骨も太そうにみえて、なんだか不釣り合いに見えたが、途中からそんなことはすっかり忘れ、ラストはもうただただ泣く。
今んところ
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緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

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エドワード・G・ロビンソンとジョーン・ベネットが出会う時の高架橋の電車音。そして針飛びするレコード機。象徴性なんか無視してもめっぽう面白い。ラングの作品のなかでも傑作だと思うが、ノワール映画としても大>>続きを読む

ジョセフ・ロージー 四つの名を持つ男(1998年製作の映画)

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ほかの「監督もの」(アルトマン、ペキンパー、アレなどなどン)と比べるとなんだか物足りない気もするが(大体83分なんかでは語り尽くせない)、アメリカ人はともかくイギリスやそのほかのヨーロッパ人が作らない>>続きを読む

できごと(1967年製作の映画)

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ダーク・ボガードの回想の入りかたが天才的。
よく映画を揶揄する修辞句で「雰囲気“だけ”」というのがあるが、めちゃくちゃ雰囲気がいいので文句がない。
林のなかの散歩や川を下るボートなど、雰囲気が最高だ。

銃殺(1964年製作の映画)

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観ながら、キューブリックの『突撃』を思い出した。
なんでやろ。

召使(1963年製作の映画)

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これはすげえ。
一筋縄ではいかない手強さ。なのであと何回かは観ると思う。1回ぐらいじゃ本当の凄さはわからないかもしれないが、それでもすごい。簡単に「こーいう映画」というラベリングを全力で拒絶する圧倒的
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エヴァの匂い(1962年製作の映画)

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フィルム・ノワールから「犯罪」をすっぽり取った映画のよう。なので残るのは必然的にファム・ファタール、「宿命の女」「魔性の女」と、その女によってぼろ雑巾化する男が浮かび上がる。

バカンス中、雨が降って
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甘い生活(1959年製作の映画)

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以前名画座で観た時は、フィルムの褪色と長い上映時間、そして超絶チンプンカンプンな内容に中盤から爆睡した。
そしてそのあともそれを何回も繰り返した。観ては寝て起きてまた寝る。別につまらないわけではないの
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ベルベット・ゴールドマイン(1998年製作の映画)

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まさかの展開。「青春映画」だったのね。
そして相変わらずトニ・コレットがいい。

イグアナの夜(1964年製作の映画)

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OPクレジットで「原作:テネシー・ウィリアムス」の文字を見た時からなんとなく想像していたが、色々と「人間の暗部」とやらが描かれる。しかしわたしは個人的に「その手」の話が苦手なので、他の細かい面白そうな>>続きを読む

拳銃の報酬(1959年製作の映画)

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「作戦」を決行する時間までの三者三様の“暇つぶし”(というかぼーっとしてるだけ)が描かれるシークエンスがいい。
これがこの映画のすべてなんじゃないか、とさえ感じる、すごく豊かで、映画的な時間が「ぼーっ
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天使(1937年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

内容は通俗的な「夫婦の話」なのに、ルビッチが演出すると映画的な心理劇になる不思議さ。しかしその心の機微を感じさせるために敢えて「心理劇」から遠ざけようとする粋っぷり。

冒頭の宿帳の記名シーンから、ひ
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緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

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「戦争の恐怖」というものの“刻印”として髪の毛が緑色になってしまった少年の物語。
ちょっと奇妙だが面白い寓話。「戦争映画」としても秀逸。

ただIVCではなく、TSUTAYA渋谷に置いてあった廉価版で
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唇からナイフ(1966年製作の映画)

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ポップでデタラメでハチャメチャで途中まで楽しいが120分これをやられるとつらい。演出もなにもかも放棄した匂いがする。アントニオーニのミューズ、モニカ・ヴィッティの非現実っぷりはいいんだけどね。
ロージ
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邪魔者は殺せ(1947年製作の映画)

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主人公の運命が何人もの登場人物によって、まるでサイコロのように転がっていく。最初は晴れていた天候が状況が悪くなり追いつめられていくにつれ、雨、そして雪へと変わっていく。ジリジリ周りを固めていくようなキ>>続きを読む

紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

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オープニングから色香全開なので、テクニカラー・プリントで見たらたぶん卒倒してた。
この映画でマリリンにすっかり食われちゃった、ジェーン・ラッセル主演の『紳士はブルーネット娘と結婚する』も観てみたい。
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大列車強盗(1903年製作の映画)

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ずーっと引き画のフィックスで撮っているのに、最後だけバスト・ショットで終わってるのがなんだか不思議。
列車から見える背景は合成なのか実写なのか。どちらにせよよくできてる。ポイっと、役者のかわりに人形を
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アメリカ消防夫の生活(1903年製作の映画)

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The Cutting Edgeという映画編集のドキュメンタリーでスコセッシが解説していたので観たんだが、彼の解説した「インターカット」(というかクロス・カッティング)にはなってないように見えた。その>>続きを読む

The Cutting Edge: The Magic of Movie Editing(原題)(2004年製作の映画)

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映画を生かすも殺すも、また新たな生命を宿すのも「編集」次第ということがよくわかる初級編のようなドキュメンタリー。
初級編といっても、知らなかったこともいっぱい。

リュミエールの「映画は未来のない発明
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ノトーリアスB.I.G.(2009年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ビギーもなかなか似ているが、ビギーのお母さん役のアンジェラ・バセットがそっくり。2PAC役の人は全く似ていなくて、どっちかっていうとスヌープ似。
ストリートキッズの「葬送曲」がラップなんてすごくブルッ
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

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「B面」のスピルバーグ、安定の面白さ。
142分があっという間。
コーエン兄弟が書いたところかわからないけど、ところどころのユーモアがいい。センチメンタルにならないところもセンスよし。自己主張しない、
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記憶の代償(1946年製作の映画)

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住宅街といい波止場といい、撮影ノーバート・ブロダインによる夜の雰囲気が素晴らしい。
リチャード・コンテが出てきたから「あーやっぱり」感はあるが、マンキーウィッツは「探偵もの」でも安定感のある面白さ。ナ
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私は告白する(1953年製作の映画)

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つまらなくはないが、めっちゃ面白いってこともない。ヒッチコックにしては「普通に」ぐらい。いつものユーモアは、“direction”の看板をたどっていく導入部のみ。あとはひたすら暗く、重い。モンゴメリー>>続きを読む

殺人幻想曲(1948年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

第三幕からいきなり急カーブでドタバタ喜劇にもっていく。
プレストン・スタージェスの前知識がなかったらあっけにとられること請け合い。
「天丼」の嵐がすごく、一番笑ったのは「録音機の図面」!
しかしレック
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死の接吻(1947年製作の映画)

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生真面目すぎるのですこし肩が凝るが、アメリカの佐藤允こと(←誰も言ってない)リチャード・ウィドマークの魅力でぐいぐい引っ張られる。

ジギー・スターダスト(1973年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

昔「ロックンロール・スーサイド」を聞いた時、ボウイに“ gimme your hands”と「言われ」、なんの疑いもなく、躊躇せず、その手を握り返した記憶が蘇ってくる。あの時は本当に「痛みを分けるもの>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

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公開当時観た時は、「ふーん」で終わってたのに見返すと「あれ、面白いじゃん」っていうポップコーン娯楽映画が結構ある。これもそう。「普通に」面白い。
だからSWⅦもスペクターも何回か見ると「おおっ」と思う
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スター・トレック イントゥ・ダークネス(2013年製作の映画)

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今までは「声に出してみたい」俳優、それ以上でも以下でもなかったベネディクト・カンバーバッチが、去年の『イミテーション・ゲーム』からわたしの中でガラッと印象が変わり、最高なヤツになりつつある。
本作はま
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SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)

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パラマウントのJJ旧作映画は、「ほぼ最終上映」ってことで取り敢えず劇場に駆けつけた。
新作のSWや『スター・トレック』を観たときも思ったが、このひとは「オマージュ神」というか「引用国の王様」というか、
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ロッキー・ザ・ファイナル(2006年製作の映画)

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あーやっぱりこーいう風に「原点回帰」っぽく小さくまとまって終わっちゃうんだなあーと、すごく突き放したかんじで観てしまった。

それよりも困ったのが、最後の試合のシークエンス。
「TV中継方式」で、その
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