八巻綾さんの映画レビュー・感想・評価

八巻綾

八巻綾

元イベントプロデューサー。演劇や映画に関するライター活動を細々とやっております。めがね新聞コラム【映画と舞台とめがねと】連載中。お仕事の依頼はこちらまで!→ aya.shonan@gmail.com

映画(263)
ドラマ(0)

ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.9

ジェームズ・キャメロンが製作に復帰。『ターミネーター2』の正式な続編と銘打って世に放たれた作品。いくつも作られている今までの続編を【なかったこと】扱いにできるシステムはどうなんだ?という気がしないでも>>続きを読む

ドリーミング村上春樹(2017年製作の映画)

3.5

デンマークで村上春樹の翻訳を手がけるメッテ・ホルムを追ったドキュメンタリー。村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』を翻訳するにあたり、彼女は下記の文の翻訳に悩む。

「完璧な文章などというものは存在し
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

3.8

ギャスパー・ノエの新作。打ち上げ会場に集まったダンサーたちが、サングリアに混入したLSDを知らないうちに摂取してしまい、トリップしまくるという内容。

とんでもない問題作ばかりつくっているギャスパー
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楽園(2019年製作の映画)

3.0

吉田修一の短編集の2編を組み合わせて映画化。12年前にY字路で起きた少女失踪事件と、限界集落で発生した村八分に起因する事件を描く。

犯人と疑われた移民2世の青年、被害者少女の最後の目撃者となったか
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

4.0

東京で敏腕CMディレクターとしてバリバリ働いている女性が、友人と一緒に大嫌いな田舎に帰るというストーリー。独特のノリがツボに入った。

CMディレクターの砂田(既婚)は、馬車馬のように働きまくってい
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.3

近未来を舞台にしたSFアクション映画。愛すべきB級SF映画に仕上がっていた。

近未来の世界では懐古趣味となったクラシックカーを整備しながら、妻と幸せに暮らしていたグレイは、ある日何者かに襲われて妻
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.9

秩父を舞台にしたアニメ映画。他に2作つくられているのだが、他は未見。

高校生のあおいは、役所につとめる姉あかりとふたり暮らし。彼らの両親は13年前に事故で他界。高校生だったあかねは進学も諦め、妹の
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

3.3

蜷川実花監督作品。小栗旬が太宰治を演じる。

太宰の妻(宮沢りえ)、斜陽のモデルとなった愛人(沢尻エリカ)、最終的に心中した愛人(二階堂ふみ)という3人の女性との関わりを軸に、太宰治の愛と創作の日々
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.7

ユニークな発想が効いたハッピーな恋愛映画。なかなか良かった。

ジャックはシンガーソングライターとして頑張っているが、幼馴染エリ―の助けも虚しく全く売れていない。もう音楽活動を止めようと思った矢先、
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

北欧発の異色ミステリー。『ぼくのエリ 200歳の少女』と同じ原作者の作品をアリ・アッバシ監督が映像化。カンヌ映画祭ある視点部門でグランプリを獲得し、大きな話題となった。

風変わりな容姿を持つティー
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞してからそれなりに日が経つのだが、なかなか感想を書くことができなかった。バットマンシリーズのヴィランであるジョーカーの誕生譚をオリジナルストーリーで描く。

本作の見どころは、なんといっても主人
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.5

同日公開の『ジョーカー』の陰に隠れてしまったかっこうだが、『蜜蜂と遠雷』は傑作だった。特に原作ものの映画化という点では、近年屈指の出来だと思う。

原作は恩田陸の小説。国内の海辺の町で開かれる若手国
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.3

新井英樹の同名漫画の実写映画化。お仕事編ともいえるドラマ版から引き続いて、恋愛を中心に描く。

営業マンとして働く宮本浩は不器用な熱血営業マン。先輩の友人である年上の靖子の自宅に招かれたが、そこに靖
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.3

2008年にムンバイで実際におきた同時多発テロを描いた作品。『ウトヤ島、7月22日』のような当事者目線の構成。

超一流ホテルのタージマハル・パレス。ホテル。世界中からVIPが集まるこのホテルには、
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

『レディ・バード』 を観たときに自己投影しまくってしまって、感情が乱れまくったという経験がある。思春期の内気な女の子の物語ということで、今回も同じ枠内に入る作品だといえるだろう。ただし、『レディ・バー>>続きを読む

ある船頭の話(2019年製作の映画)

3.9

オダギリジョー初監督作品。クリストファー・ドイルが撮影監督、ワダエミが衣装デザインと、豪華絢爛なスタッフ陣がサポートに回る。

ときも場所もよくわからない日本のどこか。川の手前の村に住むトイチは、川
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.8

ブラッド・ピット主演のSFドラマ……と見せかけた父子ドラマ。

常に冷静なロイは宇宙飛行士。どれほどのトラブルに見舞われても心拍数が変らないプロフェッショナルだ。ある日、彼は海王星に行くミッションを
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

-

三谷幸喜の最新作。投石事故によって記憶喪失になってしまった総理大臣の物語。

史上最悪の支持率を叩きだした黒田総理大臣は、民衆からの投石によって負傷し、議員になってからの記憶をなくしてしまった。秘書
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エセルとアーネスト ふたりの物語(2016年製作の映画)

4.2

試写にて鑑賞。

『スノーマン』『風が吹くとき』などで有名な絵本作家レイモンド・ブリッグスが、自身の両親を描いたグラフィック・ノベルの映画化作品。完全に手描きのアニメーションになっている。1928年
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台風家族(2019年製作の映画)

3.3

色々あって上映が伸びた上に、3週間限定で公開されることになった作品。草彅剛主演。

10年前、葬儀屋夫婦が銀行から2000万円を強奪して姿を消した。時効が成立する日に行なわれた法律上の葬儀(失踪から7
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フリーソロ(2018年製作の映画)

4.0

安全装置を一切使わずに崖を上るフリーソロに挑戦し続けるクライマー、アレックス・オノルドに密着したドキュメンタリー。彼の長年の夢だった巨岩エル・キャピタンにチャレンジするまでを映し出している。

本作
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

3.7

若くして未亡人となった田舎出身のラトナは、ムンバイで住み込みのメイドとして働きに出ている。建設ぎしゃの御曹司の新婚家庭に雇われたはずだったが、新婦の浮気によりふたりは破局。ラトナは御曹司アシュヴィンと>>続きを読む

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

3.8

かつてアクションスターとして成功した年老いた俳優が、ナッシュビルの映画祭に招かれる。行ってみると映画祭とも呼べないようなイベントで、待遇も最悪。気を悪くした俳優だったが、映画祭中の運転手をつとめている>>続きを読む

タロウのバカ(2019年製作の映画)

4.1

大森立嗣監督作品。監督が1990年に書いた脚本を今映画化したらしい。

育児放棄を受け、学校に行ったことがない少年タロウ。高校入学時のルートから外れ、怒りや焦燥感を抱えながらくすぶっているエージ、援
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.9

ナチスドイツに占領されたガーンジー島をめぐる物語。第二次大戦後に島を訪れた若い作家が、隠された過去を知る。

若く美しい新進気鋭の作家ジュリエットは、奇妙なめぐりあわせでガーンジー島から送られてきた
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アス(2019年製作の映画)

3.6

『ゲット・アウト』で大注目を浴びたジョーダン・ピール監督の新作。ルピタ・ニョンゴ主演。

アデレードは、夫とふたりの子どもと共にサンタクルーズの別荘へとやってきた。楽しい休暇となるはずだったが、幼い
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トールキン 旅のはじまり(2019年製作の映画)

4.6

『指輪物語』の作者であるJ・R・R・トールキンの半生を描いた作品。

12歳で孤児となったトールキンは、後見人となった神父の力添えで名門キング・エドワード校へ入学する。そこで出会った3人の友人と「芸
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

4.2

『ハミルトン』でトニー賞助演男優賞を受賞したダビード・ディグス主演。オークランドで生まれ育った2人の男性を中心に、根深く存在している人種の壁を浮き彫りにする。

黒人青年コリンは、保護観察期間も残す
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.7

『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』 と同じ人が携わったとは思えないほど面白かった。漫画原作。

昭和8年。日本帝国海軍上層部では、戦艦を作るか空母を作るかで意見が対立していた。空母派の山本五十六
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ディリリとパリの時間旅行(2018年製作の映画)

4.5

ベル・エポック期のパリを舞台にしたアニメーション作品。息子と一緒に吹替版を観に行った。

ニューカレドニアからパリへとやって来た混血の少女ディリリは、オレルという青年と友達になった。ふたりは、街で多
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

タランティーノ監督最新作。1969年のハリウッドを舞台に、落ち目のテレビスターとそのスタントマン、テレビスターの隣家に住むシャロン・テートを中心に、当時のハリウッドの空気を思う存分に描き切った、タラン>>続きを読む

ドッグマン(2018年製作の映画)

3.7

イタリアで実際に起きた事件を元にした作品。最近こういうのが続くな。

バツイチのマルチェロは、犬のトリマーとしてイタリアの田舎町に店を構えている。大の犬好きだし、別れた妻との間にできた娘とも良い関係
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.4

1971年に逮捕された17歳の殺人犯をモデルにしたアルゼンチン映画。キャッチコピーは「1971年、天使の顔をした殺人犯に世界は発情した」。

17歳のカルリートスは、天使のように愛らしい姿をした美少年
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

これのレビュー、ここに載せてなかった!

劇場公開時に見逃していたのだが、運良く飛行機で鑑賞。イ・チャンドンが村上春樹の短編小説を元に描いた異色ミステリー(になるのかな)。

小説家志望の貧しい青年
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ロケットマン(2019年製作の映画)

4.5

エルトン・ジョンの半生を描く。『ボヘミアン・ラプソディ』のデクスター・フレッチャーが監督を務める。

あらすじは割愛。アルコールやドラッグに溺れた過去を持ち、同性婚を果たして2人の子供を育てているエ
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.0

ディズニーアニメ『ライオン・キング』のフルCGリメイク版。内容はそのまんまLK。

『ジャングル・ブック』よりさらに進化した感がある映像は、さすがに素晴らしい。20年後くらいに観たら古く感じるのかも
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