八巻綾さんの映画レビュー・感想・評価

八巻綾

八巻綾

元イベントプロデューサー。演劇や映画に関するライター活動を細々とやっております。めがね新聞コラム【映画と舞台とめがねと】連載中。お仕事の依頼はこちらまで!→ aya.shonan@gmail.com

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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

インドで安価な生理用ナプキンを普及させることに賭けた男の実話。137分に及ぶ清々しい感動作だ。

インドの田舎町で暮らす愛妻家のラクシュミは、インドの女性たちが生理期間中は家の中に入らないといった慣習
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「"それ"は夜にやってくる」というタイトルのサスペンススリラー。極限状態におかれた人間の姿を描いたヒリヒリする作品だった。

森の中の家。老人が、ガスマスクをつけた3人の人間に運ばれていく。どうやら、
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斬、(2018年製作の映画)

3.8

塚本信也監督による初の時代劇。池松壮亮主演。ヒロインは蒼井優。

江戸時代末期、とある農家に住まわせてもらっていた浪人の都築は、差し迫る騒乱の世を見据えて、江戸へ上ることを考えていた。しかし、隣家の
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いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

3.8

作家アンドリュー・ソロモンによる著作に基づいたドキュメンタリー。様々な「普通じゃない」子どもがいる家庭へのインタビューで構成されている。

ソロモン自身はゲイで、両親(特に母親)に認められなかったと
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へレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

苦手なホラーだけど、頑張って行ってきた。オカルトホラーの部類かな。グラハム家の祖母アニーが亡くなってから、残された一家に起こる奇怪な現象を描く。

祖母アニーが亡くなり、娘のアニーは複雑な感情に苛まれ
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ガンジスに還る(2016年製作の映画)

3.8

まだ20代の若手監督によるインド映画。自らの死期を悟りバラナシに行く父親と、その息子の関係を軸に描かれる、静かな人間ドラマ。

仕事人間のラジーヴは、年老いた父ダヤと妻と娘の4人暮らし。娘は年頃で、結
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(2018年製作の映画)

3.6

中村文則によるデビュー作の映画化作品。『百円の恋』の武正晴監督。

ある日、大学生のトオルは近所で銃を拾った。銃というアイテムに魅せられ、こっそりと所有しているうちにトオルの中に背徳感や優越感が芽生
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くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ディズニーが「くるみ割り人形」を実写映画化。率直に感想を書くので、まだ観ていない人や、この作品が好きだった人は読まない方がいいと思います。

<以下ネタバレ>









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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.7

ファンタビシリーズ2作目。主人公のニュートはアメリカからイギリスに戻ってきている。

1作目で捕らえられたグリンデルバルドが逃げ出したため、ダンブルドアに頼まれたニュートは後を追うことに。前作でグリ
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.1

公開されたばっかりだというのに、引くくらい客が少なかった『ア・ゴースト・ストーリー』に対して、こちらは公開してからそこそこ経つのにそれなりに人が入っていた。おなじみマイケル・ムーア監督のドキュメンタリ>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

とても良い映画。良い映画だった。『パターソン』なんかを好きな人には刺さると思う。でも、寝ちゃう人もいると思う。そんな映画。

ある家に、ささやかに暮らしている夫婦がいる。夫であるCは交通事故で急死。
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マシュー・ボーン IN CINEMA シンデレラ(2017年製作の映画)

3.6

2017年のロンドン公演を映画館で。先日行われた東京公演を観に行くことはできなかったので、「観るしかない!」と張り切って行ってきた。

マシュー・ボーン、やっぱり好きなんだよなあ。『白鳥の湖』を初め
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.8

日本では唯一大阪にある次世代IMAXで『ボヘミアン・ラプソディ』を観てきた。朝9:55からの回だったが、かなりの入り。バブル世代の1人客が中心で、午前半休とって気合入れて観に来ました!という雰囲気満々>>続きを読む

ビリオネア・ボーイズ・クラブ(2018年製作の映画)

3.1

『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴートと、『キングスマン』のタロン・エジャトン共演した実話ベースの犯罪映画。名門校でイケていない存在だった青年ふたりが大胆な投資詐欺を働き、どんどんと転落してい>>続きを読む

パウロ 愛と赦しの物語(2018年製作の映画)

3.0

アメリカ製作のキリスト教映画。もう、ゴリッゴリの、ド直球の、一点の曇りもないキリスト教映画。

イエスが復活しキリスト教が生まれた後、各地にキリスト教を宣教して回ったパウロ。新約聖書ではイエスの次に
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ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪(2015年製作の映画)

3.6

グッゲンハイム一族のはみ出し者で、奔放に生きたペギー・グッゲンハイム。モダンアートの礎を築いた美術収集家となった彼女の生涯を追うドキュメンタリー。

大富豪グッゲンハイム家に生まれながらも、変わり者
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.3

森下典子のエッセイ『日日是好日『お茶』が教えてくれた15のしあわせ』の映画化。樹木希林がお茶の先生役で出演している。

特にやりたいこともない女子大生がお茶を習い始め、40代になるまでの日々を綴って
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ナショナル・シアター・ライヴ 2018 「フォーリーズ」(2017年製作の映画)

4.2

イギリスの演劇を映画館で楽しむことができるナショナル・シアター・ライブ。ストレートプレイが多い中、珍しいミュージカル『FOLLIES』を観た。取り壊し直前に同窓会のようなパーティが開かれているワイズマ>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

4.3

物語がすべてPCやスマホの画面上で語られるという斬新さで、話題沸騰の『サーチ』!面白かった~。

デビッドは16歳の娘マーゴットと2人暮らし。妻を病気で亡くしてから、デビッドは妻の話題を避けていて、
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テルマ(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ノルウェーのヨアキム・トリアー監督が手掛けた青春ホラー。

【ネタバレします!】

親元を離れて都会にある大学に入学したテルマは、敬虔なキリスト教徒として育った。大学でテルマはアンニャという少女に
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教誨師(2018年製作の映画)

3.7

今年亡くなった大杉連最後の主演作にして、最初で最後のプロデュース作品。死刑囚に寄り添う教誨師と死刑囚たちとの対話が綴られる。

大杉連扮する教誨師は、プロテスタントの牧師。教誨師になってまだ数か月で
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.8

あらゆる映画へのオマージュを詰め込んだ悪夢系ファンタジー?サスペンス?ミステリー?なんだろう?なんだこれは?的な作品。

ハリウッドの片隅で暮らす無職状態の30代青年サムは、何をするでもなく無気力に
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黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)

4.0

チリー・ゴンザレスをご存じだろうか?カナダ人のピアニストであり作曲家であり、大富豪の御曹司であり、ラッパーであり、破天荒極まりないキャラクターのアーティストだ。その彼を描いたドキュメンタリー。

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赤毛のアン 初恋(2016年製作の映画)

2.8

今週は時間配分が色々とうまくいかず、なんとか時間の調整がつけられたのがこの作品。言わずと知れた『赤毛のアン』の実写映画化3部作のうちの2作目だ。

アンは13歳になっている。小さな騒動を繰り返す平和
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散り椿(2018年製作の映画)

3.2

木村大作監督の時代劇。原作未読。

享保15年。藩の不正を訴え藩を追われた瓜生新兵衛は、連れ添った末に病の床に臥した妻の最後の願いを叶えるため、故郷に戻る。そこで待っていたのは、かつての親友との因縁
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運命は踊る(2017年製作の映画)

4.8

いやはや、凄い映画を作るもんだ。開いた口が塞がらないほど強烈だった。『ラブレス』と『運命は踊る』に同じ年に出会えるとは。

イスラエルのテルアビブに住む裕福な夫婦、ミハイルとダフナ。彼らの元に、軍か
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.3

中国で実際に起きたカンニング事件を元に作られたタイ映画。文句なしに面白いジェットコースター系エンタメクライムムービーに上がっている。長いけど、あっという間。

貧しい父子家庭で暮らしながらも、天才的
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リグレッション(2015年製作の映画)

2.9

【ネタバレ】かも…?







B級映画っぽい雰囲気の作品が観たかったのと、イーサン・ホークのダメ野郎な感じを観たかったので鑑賞。結果、その希望は満たされた。が、まあそれ以上ではなかったかな……。
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英国総督 最後の家(2017年製作の映画)

4.2

時間的にちょうどいい映画がこれしかなく、ビジュアルだけ見て「なんだかホンワカ平和系の話なのかなあ」くらいの気持ちで観たら、全然違った。本気度100%の社会派歴史映画だった。パッと見の印象と違いすぎるん>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.8

佐藤泰志原作。三宅唱監督。

函館で暮らす僕は、本屋でバイトをしている。ルームメイトの静雄は、休職中で金がない。僕も、テキトーに仕事をサボったりしながら日々を過ごしている。そんなある日、本屋バイトで
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累 かさね(2018年製作の映画)

3.2

SNSで評判が良かったので、観に行ってみた。漫画原作。

今は亡き伝説の女優の娘として生まれた累(かさね)は、不美人な上に顔に大きな傷があり、周囲に疎まれ隠れるように暮らしていた。そんなある日、1人
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.9

くまのプーさんの後日談的な実写映画化。大人になり家庭を持ったクリストファー・ロビンが、プーたちと再会して本来の人生を取り戻すお話。

かつて、100エーカーの森でプーたちと楽しい日々を過ごしていたク
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アクションが凄い。もはや、ストーリーとかどうでもよくて、アクションを見るためだけの映画と化しているのだが、それだけで最高に楽しめてしまう。トム・クルーズがんばるなあ。

ただ、あまりにもストーリーに
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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

2.8

ABBAの楽曲を使った傑作カタログ・ミュージカル『マンマ・ミーア!』の映画化から10年、その後のキャラクターたちの様子と、若かりし頃のドナのストーリーが並行して綴られる。

ストーリーはもう…割愛で
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2011年公開の韓国映画の日本版リメイク。韓国版未見。1990年代後半のコギャルブームを背景に、女性たちの友情の行方を描く。

夫と高校生の娘と暮らす比較的裕福な主婦・奈美は、実母が入院している病院
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.2

軍事政権下の韓国。民主化闘争が活発化する中、北分子を排除することに躍起になる警察。そんなある日、取り調べの最中に1人の大学生が死亡する。すぐに火葬しようとする警察の態度に疑問を抱いた検事は、司法解剖を>>続きを読む

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