うさぎ部うさこさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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バッド・デイ・ドライブ(2023年製作の映画)

3.7

元ネタ『暴走車 ランナウェイ・カー』(2015)は未見だが、ドイツ版『タイムリミット 見知らぬ影』(2018)はとても良かったので、本作も鑑賞。冒頭のクレジットで出演者の誰が犯人役が即座にわかったw >>続きを読む

怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.7

原作は未読。連続猟奇殺人事件の犯人(怪物の木こり)と、彼のターゲットの一人である、サイコパスな弁護士との関係とは…? キャスティングを見た時にどの出演者が「木こり」なのかだいたい予想はできた。でも、本>>続きを読む

ペルリンプスと秘密の森(2022年製作の映画)

3.7

ブラジルのアニメを観たのはたぶんこれが初めて。「太陽の王国」から来た秘密エージェント、クラエと、「月の王国」から来たブルーオは、彼らのミッションである「ペルリンプス」を見つけ、「魔法の森」を守ることが>>続きを読む

アダミアニ 祈りの谷(2021年製作の映画)

4.1

チェチェン紛争で「テロリストの巣窟」と呼ばれた東ジョージアの山岳地帯パンキシ渓谷で暮らすチェチェン系ジョージア人「キスト」の人々(日本語ウィキペディアでは「キスティ人」と表現されている)を3年間にわた>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

キャッチフレーズ「英雄か、悪魔か」は正しくは「狂人か、愚か者か」の方が良かったのではないかと思うほど、戦争(と権力をめぐる闘争)の狂気と愚かさが、ナポレオンの人生を通して余すところなく描写された物語(>>続きを読む

シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.9

1982年のシチリアを舞台に、16歳のニーノと17歳のジャンニがともに過ごしたひと夏を描いた物語。原題は Stranizza d'Amuri、つまり Strangeness of Love。登場人物の>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

3.7

戦後、焼け残った小さな居酒屋に1人で住む女の物語。自分でも驚いたのだが、塚本晋也監督作品は『KOTOKO』以来2回目の鑑賞。戦争孤児を演じた塚尾桜雅さんの目がとても印象的。たまたま舞台挨拶の後に鑑賞し>>続きを読む

ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.9

悪天候のなか、落雷でコントロールを失った東京行き(でも日本人の乗客ゼロ)の航空機が不時着した島は…。まず、LCCってこんな気象でも飛んじゃうの?と驚愕。不時着した島もヤバすぎて、日本人の機長や客実乗務>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.8

茶番にこれだけの熱量をかけられる日本の映画産業w(いちおう褒めてる)! ディテールにこだわりまくった衣装さん、美術さん、小道具さん、メイクさんに拍手! 演者の出身地を考慮したキャスティング、脚本も地元>>続きを読む

JFK/新証言 知られざる陰謀【劇場版】(2021年製作の映画)

3.7

1991年の映画『JFK』のオリバー・ストーン監督が、その後機密解除された膨大な文書を検証し、自身で「答え合わせ」を行ったような印象。事件の調査に携わった人々や専門家等の数々の証言に驚愕の連続。つい最>>続きを読む

リアリティ(2023年製作の映画)

3.7

アメリカ国家機密リーク事件で逮捕された、米国家安全保障局(NSA)女性契約社員リアリティ・ウィナーのFBI尋問記録を、緻密に再現した作品。突然家までやってきたFBI捜査官の、何が狙いなのかわからない(>>続きを読む

スラムドッグス(2023年製作の映画)

2.9

字幕版を鑑賞。飼い主に捨てられたボーダー・テリアのレジーが取った行動とは…。2023年に私が観た映画のワースト3に入る作品。お金を払って観に来たことを序盤から激しく後悔しつつ、できるだけ笑おうと努めた>>続きを読む

蟻の王(2022年製作の映画)

3.8

1960年代のイタリアでの実話を元にした物語。詩人で劇作家、蟻の生態研究者でもあるアルド(ルイジ・ロ・カーショ)と彼を慕う若者エットレ(レオナルド・マルテーゼ)。彼らの関係を引き裂いたものとは…。強烈>>続きを読む

ぼくは君たちを憎まないことにした(2022年製作の映画)

3.8

2015年のパリ同時多発テロ事件で最愛の妻を失ったジャーナリストを描いた物語。突然愛する人を失った時の絶望や喪失感は当事者にしかわからないと思うが、本作では主人公が受けたショック、怒り、苛立ち、悲しみ>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.9

原作は未読で、恥ずかしながら本作を観るまで、水に対する性愛が存在することすら知らなかった。私自身は、男性が苦手な神戸八重子と共通点が多く、自分の気持ちを彼女が代弁してくれたように思えた。稲垣吾郎さん演>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

MCU史上最もミュージカルかつ猫まみれな作品。よっぽど尺を短くしたかったのか、いろいろ端折りすぎて、特に終盤が雑だったのがもったいないし、納得できない終わり方でモヤモヤ。あと、キャロルもニック・フュー>>続きを読む

理想郷(2022年製作の映画)

3.9

緑豊かな山岳地帯スペイン・ガリシア地方の小さな村に移住し、農業を営むフランス人夫婦に起こったこととは…。日本でも起こりそうな物語に、たとえ人種、国、文化が違っても、結局人間はみな似たようなものなのだ、>>続きを読む

軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

3.3

えー、これが「ジャン=リュック・ゴダールの最高傑作の一つ」なの? 序盤と翌日のポール(ミシェル・ピッコリ)と妻カミーユ(ブリジット ・バルドー)のしょーもない(申し訳ない!)会話にげんなり。ジャック・>>続きを読む

キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク(2023年製作の映画)

4.7

号泣。1973年、ニューヨークのセントラルパークでの無料コンサートの模様を収録したライブドキュメンタリー。キャロル・キングの歌はもちろん知っていたけれど、歌う姿を観たのはこれが初めて。「善良」と「類い>>続きを読む

パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

3.5

『太陽がいっぱい』や『キャロル』の原作者、パトリシア・ハイスミスの日記の記述を中心に、彼女の人生を描いたドキュメンタリー。スイス・ドイツ映画だが、パトリシア自身や彼女を知る人々へのインタビューと、『キ>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.8

ドラマは1回観たが、しゃべりすぎの主人公にうんざりし、本作もスルーつもりだった…が、評判が良いのでついに鑑賞。『犬神家の一族』や『悪魔の手毬唄』を彷彿とさせる物語(田舎とは言え、今時あんな因習が続いて>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.9

あまりに潔すぎて逆に引いてしまうほど、給付金やアベノマスクなどコロナ禍の只中の日本、そして嘘や隠し事だらけの日本社会に鋭く切り込む…と思いきや、実は温かく包む作品。松岡茉優さん演じる花子と窪田正孝さん>>続きを読む

ガープの世界(1982年製作の映画)

3.9

学生時代、原作を原文(英語)で読み始めたが、あまりにも奇妙すぎて途中で読むのをやめてしまった物語。それから30数年経って、「“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・>>続きを読む

私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?(2022年製作の映画)

3.7

フランスの原子力企業アレバの労働組合代表が、会社の未来と従業員の雇用を守るため、ある取引について内部告発したことで起こった出来事とは…。実話を基にした物語だが、口封じ(というか仕返し?)のやり方があま>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

第2次世界大戦末期のフィンランドで、ツルハシ1本でナチスドイツの戦車隊と闘う男の物語。フィンランド映画なのになぜかほぼ全員のセリフが英語なのは、出演者の出身国がさまざまで母語が違うから? 一方、ほとん>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.9

ツッコミどころ満載の上、「『インセプション』の設定をいろいろ変えてみた」感はあるが、予測不能な展開にハラハラドキドキ。ベン・アフレックの困惑する顔が大好物な私としては、大満足な作品。エンドロール途中に>>続きを読む

ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

4.0

「“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマ」にて鑑賞。シネマート新宿の小さなスクリーンで感動したのは12年前。また劇場で観られて、感無量!40代の生真面目な男>>続きを読む

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.9

MI6のエージェントだが、アフガニスタンでのCIAのミッションを任された主人公トムは、あるトラブルにより急遽アフガニスタンから脱出しなければならなくなるが…。イランのコッズ部隊、パキスタン軍統合情報局>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

1920年代のオクラホマ州で、石油により富を手にした先住民オセージ族の人々が被害者となった実際の残酷な事件を描いた物語。レオナルド・ディカプリオ演じる主人公アーネストが凡庸な悪人という残念なキャラ(演>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

ツッコミどころは未曾有の多さだが、それでも戦争をストップさせる画期的(非現実的ではあるが)方法が提示されており、それを命懸けで実現しようとする登場人物たちの姿に感動した。それにしてもやっぱりアリソン・>>続きを読む

ナショナル・シアター・ライブ「善き人」(2023年製作の映画)

4.0

世界が第二次世界大戦に直面する中、大学教授ハルダーの安楽死についての論文を読んだヒトラーが彼を気に入り、ハルダーもナチスの一員となるが…。主人公の名前がジョンだったり、登場人物ががっつりイギリス英語を>>続きを読む

かいじゅうたちのいるところ(2009年製作の映画)

3.7

「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマ」で13年ぶりに再鑑賞。表情豊かなかいじゅうたちの素晴らしい造形と、声を当>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

4.2

ハンガリー系、ルーマニア系、ドイツ系の人々が暮らすトランシルヴァニア地方のある村で、スリランカからの労働者を迎え入れたことで起こった出来事とは…。まず、登場人物を理解する上で、彼らが何語を話しているか>>続きを読む

くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.9

岸田繁氏、佐藤征史氏に加え、くるり結成時のメンバー森信行氏が参加し、くるり14枚目のオリジナルアルバム制作を描いたドキュメンタリー。まさにゼロから曲を作っていく過程が非常に興味深い。途中の休憩や食事、>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.1

原作は未読。重度障害者施設で働き始めた元有名作家が見たものとは…。心に突き刺さる数々のセリフと、直視できないシーン。精神的にはかなりキツイが、すべての大人に観てほしい作品。主人公洋子が自分自身を問い詰>>続きを読む

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.9

ドラマは未見だが、現代社会のさまざまな問題が盛り込まれ、予想以上に内容が濃く、なおかつたっぷり笑える作品。特に松坂桃李さんの童貞ぶり(!?)、中田喜子さんのテレワークぶり、吉原光夫さんの杜氏ぶりが素晴>>続きを読む