らさんの映画レビュー・感想・評価 - 29ページ目

ら

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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

3.6

この手の話はオチや後半でガッカリってパターンが多いけど、納得のかなり秀逸なサスペンスだった。観てる側まで神経症的な不安を掻き立てられる。

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.9

5話ともそれぞれすごく良かった。全編タクシーの中での会話がメインなんだけど(ジャームッシュにしては)話の内容自体が面白く、オフビートというよりハートフルコメディと言った方が合ってるかもしれない。自分な>>続きを読む

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.7

誰もが考えたことのあるこのループ。でも、そうしたアイディアだけで楽しませるんじゃなくて哲学的な内容も絡んでる。なんとなく普通のラブコメっぽくてなかなか手に取る気にならないタイプのタイトルだよね。純粋に>>続きを読む

ウォーリー(2008年製作の映画)

3.7

ここまでセリフ無かったっけ?と驚いた。あまりにも説明の多い作品が溢れているせいでいつの間にか麻痺してしまったのかもしれない。それでもここまで魅せるアニメーションの表現力が素晴らしい。ウォーリーもイブも>>続きを読む

ベイブ(1995年製作の映画)

3.7

動物側から見たら人間が一番愚かでアホだな。飼育動物にはそれぞれ役割(人間にとっての)があって、結局この物語はたまたまそこから逸脱できた子豚が優遇されて人間と友情を結ぶことができたわけだし、背景を考える>>続きを読む

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.6

モロ社会派な主題歌から始まり、仰天。頭から離れなくなった。サイケデリックっぽい演出と途中で挟まれるアニメーションの雰囲気が良い。子供向けと呼ぶにはあまりに前衛的。

チャンス(1979年製作の映画)

3.6

だいぶ都合よく進むけどコメディだから良いよね??皮肉も効いてるし意外と色んな解釈ができたりして面白い。

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.7

静止画の連続にナレーションという手法に想像力をかきたてられた。決して手抜きだとかいうものではなく、これ自体で一つの形態として成り立っている。ひょっとすると動画よりも魅惑的でノスタルジックな時空間旅行が>>続きを読む

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年製作の映画)

3.6

この人たちは「音楽そのもの」なんだということが画面を通しても伝わってくる。派手さやドキュメンタリー映画によくある予想外の裏切り(誰も期待してないだろうけど)は無いがこの作品はこれで良い気がする。アフロ>>続きを読む

白い馬(1952年製作の映画)

3.1

躍動感ある美しい映画。撮影は革新的なのかもしれないけど一続きで見たいようなシーンもカットを繋いで作ってあることがよくあって、どうしても気になってしまった。

ブリット(1968年製作の映画)

3.7

渋いね。カーチェイス部分がやたら有名らしいけど全体的に面白かった。ストーリーはちょっとひっかかる部分があるけど、主人公の刑事のヒリヒリした苦悩も伝わってくる。自分がこの立場に置かれたらどうするだろうか>>続きを読む

ロスト・チルドレン(1995年製作の映画)

3.6

深夜にたまたまテレビでやってたりしたらドキドキして見入ってしまうような世界観。アメリのどことなくシニカルでひねくれた感じもこれを見れば納得。より趣味全開で好きなように作っている気がする。マルク・キャロ>>続きを読む

赤い風船(1956年製作の映画)

3.7

奇跡を起こせるのはきっと理屈抜きに風船を愛せる子供だけだね。邪魔者扱いしてしまう大人には無理だし、破壊して楽しもうとする悪ガキ達にもやっぱり無理。風船が虐められていると、まるでか弱い子猫が虐められてい>>続きを読む

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

3.9

撮影と演出のクオリティが半端じゃない。オールCGのFPSゲームを実写でやっているような臨場感。でも、そこには暴力の快楽は無くて、ひたすら死と隣り合わせの恐怖がある。現代でディストピアものをやるならこう>>続きを読む

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.9

軍事基地での生活という現実的な部分とファンタジックな部分が組み合わさって並行して進んでいく発想が面白い。古典的な童話のおぞましくてダークな世界観に影響を受けているんだろうな。そう考えると、おとぎ話はい>>続きを読む

ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

3.7

軽い気持ちでみたら、単なるSFコメディじゃなくて一発屋俳優のリアルなんかも描かれていて面白かった。細かいパロディが分からなくても楽しめる。謎の興奮と感動。笑

サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

3.4

トラウマと抑圧の強さ半端ない!
ラストの展開には引きつけられた。

レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

3.5

初めは演出くどいなって思ったけど気がついたら夢中になっていた。というか、こういう風にみせられたら釘付けにならざるを得ないのである意味ズルい感じ。余計なところを削ぎ落としたら「誰もが何かに依存している」>>続きを読む

月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.7

一言で言うと面白かった。CGと実写の部分の差異がじゃっかん気になりつつも、夢中で引き込まれた。『2001年宇宙の旅』や『インターステラー』ほどの規模はさすがにないが、ほぼ役者1人と密室で展開する低予算>>続きを読む

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)

3.6

生活音の問題ってかなり現実的だよね。ポランスキーはそういうところをつくのが非常に上手い。個人的には、自分の物音も他人の物音も気になる性質だし、被害妄想的に神経質が拡大していくことも少なくないのでみてい>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.8

このアナーキーさは最高だ。ツッコミどころと言われがちな細かい部分のリアリティの無さは映画的演出としてかえって好きだなぁ。確信犯的なコメディも入ってる。太陽を盗んだものの政治的には無目的で、あるのはただ>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

3.9

衝撃的すぎてスタイリッシュでかっこいい演出が無かったら直視できないくらい。地獄のループだ。

マイ・マザー(2009年製作の映画)

3.7

ようやく観れたやつ。
散々言われてることだろうけど、十代の若者にとってもろデリケートな問題(同性愛、親子)が十代によってありのまま表現されていて衝撃的だった。平凡な芸術志向の若者が撮った映画なら普通は
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.7

王道なマフィア映画だけど音楽の使い方といい、『トレインスポッティング』や『パルプフィクション』に通じような格好良さがある。落ちる時は一気に落ちる後半のテンポ感が好き。なので、この映画に関してはもう少し>>続きを読む

デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.4

クローネンバーグ作品によくあるおぞましさは無いけど、面白い映画だった。キング原作なだけあって発想も好き。必然的にB級っぽくなりそうなのに良く出来ている。

バルスーズ(1973年製作の映画)

3.1

ロードムービーも堕落ものも好きだけどイマイチ乗り切れなかった。『ウィズネイルと僕』同様、あまりにもどうしようもないとリミッターが働いてしまうのかもしれない。ただ、これがフランス映画というのはかなりポイ>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.9

イーニドはめちゃくちゃだけど、まるで過剰に描かれた自分自身を見ているようで共感できる部分がたくさんある。ゾーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンとスティーヴ・ブシェミの主演三人はすごく良い。誰か一人に>>続きを読む

キャリー(1976年製作の映画)

3.7

感情移入してしまう。キャリー役の熱演と、あの表情が忘れられない。

拝啓天皇陛下様(1963年製作の映画)

3.9

最高の日本映画。喜劇とはいえ、貧乏だから軍隊に入りたい、という人はどこの国にもいるわけだし、滑稽に見えるが社会をよく捉えている。字も読めなかったような人が上司になるなんて娑婆ではほぼあり得ないことだし>>続きを読む

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.6

怖いに加えてドン引きまでさせてくる。ものすごい作品。

スパルタカス(1960年製作の映画)

3.7

キューブリック先生は主導権が握れなくて不満だったろうが、これは普通に傑作。どこか危なっかしい合戦や戦闘シーンはこれに限らず大体好み。

山椒大夫(1954年製作の映画)

3.7

破滅的な美だけど同時に人間肯定的なヒューマニズムに溢れている。切ない。

やかまし村の子どもたち(1986年製作の映画)

3.4

めっちゃ平和。笑
三世帯しかないド田舎で苦労はあれども苦痛は無しといった感じ。やみくもに田舎暮らしの良さを強調して陰の部分が描かれない作品は浅くなりがちだが、この映画に関しては不思議とこれで良いと思え
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イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

3.5

すごく美しい映画。主人公の素朴な雰囲気が何よりも良い。

生きる(1952年製作の映画)

3.7

死を間近にしないと生に気づけない人間の性。更には間近にしても気づけない人間がいる、という主人公の同僚の意見からは教訓を超えたどこかニヒリスティックなものさえ感じる。喜劇らしく人間性が分かりやすく過剰に>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

3.7

キューブリック最高!ゾクゾクするアートホラーな映像美、演出。