あんへる

スーパーカブのあんへるのレビュー・感想・評価

スーパーカブ(2021年製作のアニメ)
3.6
【2021年春アニメ作品{全12話}】

《こいつ………エモいぞ!》

何も無かった灰色の日常に、“スーパーカブ”が彩りを運んできた。


孤独な少女と一台のカブとの出逢い、そこから始まる友情の物語。

今期の中ではダークホース的なポジションの作品だったのかな。
ぶっちゃけ放送前の段階で、カブの販促ビデオ程度にしか考えていなかったので、その点良い意味で裏切られたようなアニメだった。

初めはこの題材で1クール持つのか?と若干不安ではあったが、見事に最後まで世界観に浸ることができた。

カブに跨った途端、くすんだ背景の色調が一気に色鮮やかに変化する演出表現なんかは秀逸というか、これこそエモい。
セリフを用いなくとも小熊さんの心情が画面を通して効果的に伝わってくる感覚。

優しいタッチの作画にクラシック調の劇伴、静寂とエンジン音、スローテンポな独特の質感、観る者すべてへ無条件の癒しを提供してくれるような作品だった。

ただ、終盤は小熊さんのコミュ障&破天荒っぷりがなかなかのもんで…w


このご時世である意味ストロングスタイルなアニメと言えるのかもしれないが、正直全体的な内容としては期待以上の何かがある訳ではなかった。
何でもかんでも意味を持たせりゃ良いってものでもないが、少しストーリー性に物足りなさというか終盤の方は割と限界というか…。
まぁ、1クールの作品としては丁度良かったんだと思う。色んな意味で。

あとごめんなさい、どうしても一つ気になった点があって、個人的に礼子の声に終始違和感がありました。
結局好みの問題で申し訳ないけど、なんか嫌でした。


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[主題歌]

OP
 熊田茜音「まほうのかぜ」

ED
 夜道雪、七瀬彩夏、日岡なつみ「春への伝言」

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