あんへる

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 第2クールのあんへるのレビュー・感想・評価

4.5
「君はディオ・ブランドーだね?」
「そういう君はジョナサン・ジョースター」

世代と時代をも超えた数奇な冒険譚、始まりは雨、そして旅の終わりも雨だった。ホワット・ア・ワンダフル・ワールド。
1部から続くジョースター家の因縁、その終着点。
この系譜と変遷を思いながらのラストは涙無しには見られない。
今「君は“引力”を信じるか?」と問われたら、食い気味にYES!と答えるよね。

原作読んでた当時、6部って割とバッドエンド認識してたんだけど、アニメで改めてちゃんと観たら普通に希望に溢れた素晴らしい結末だったっていうね。
というか細かいアニオリ描写(シリーズ物ならではの激アツ独自演出)や改変が凄まじく良い仕事をしていた。いやぁこのエンディングは胸熱必至だわ。

自分が一つ言えるのは、ジョジョって常に掛け値なしに人間にとって大事なことを描いているよね。
それを作中で人間讃歌や黄金の精神って言葉で表しているんだろうけど。
覚悟とは犠牲の心ではない。何より重要なのは真実へと向かう強い意志だと。「運命の奴隷」というテーマの下描かれた5部から共通してキャラクター造形と物語の根幹が哲学とロマンで溢れ返っている。
こんなん見せられたら、荒木先生って本当に天国へ到達してしまっているのかもしれないよね。w

残念ながら俺には運命に立ち向う覚悟も意志もないと思うが、プッチ神父に倣って素数を数えながら7部のアニメ化を楽しみに待つとするよ。
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