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地獄楽 第1期のodamakinyanのレビュー・感想・評価

地獄楽 第1期(2023年製作のアニメ)
4.1
原作はまったくの未読でアニメのみの感想になります。まず設定が故山田風太郎さんの忍者ものに非常に近くて、しかも探索する桃源郷に恐ろしいホラーの要素があり、それは見たところ中韓やインドあたりの要素が集約されているようで、さすがジャンプの話題作だと思いました。非常に時事性の高い設定だと思います。またそれらの怪物ホラーの異神の設定が、なんとなくアジア風ではなくて、きちんと文化的に調べた上でデザインされているところがすごいと思いました。しかも途中で合流することになる現地の住人たちの存在で、単なる化け物退治の単純な図式になっていないところもいいと思いました。二期ではさらにまた桃源郷にやってくる第二陣がいるみたいで、それらが加わってくるとなるとさらに複雑な話になるのではと思います。登場人物も多彩でストーリーが本当にとても複雑で、予測がまったくできない話になっています。

主人公の画眉丸は中国の「聊斎志異」に出てくる怪物の画皮(人間の皮をかぶって人間に化ける怪物)というものから名づけられていると思いますが、十年ほど前に画皮2という中国映画を今はなきGYAOで拝見しました。このフィルマークスにその感想文は残っています。その実写映画もホラーものでよくできていたので、本作もそんな感じになっていければと思っています。今のところ作画に波があり、アクションシーンはおおむねいいのですが、時々作画がよくない絵が出てくるのが少し残念です。画眉丸が今後どうなっていくのか、奥さんの顔も思い出せなくなっているのはなぜなのか、二期では一体どうなるのか非常に興味深いです。
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