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機動戦士ガンダム 水星の魔女 第2クールのodamakinyanのレビュー・感想・評価

4.4
一期では世代論のようなものを書きましたが、二期の最終回は意外にもハッピーエンドで終わったので、ほっとする反面それでよかったのかという気持ちにもさせられました。世代論についてはあまり言及できる描写はなかったからです。ラストのたたみ方がわりと常套的だったことは、すでにネット上で出ていると思います。しかし感動しましたし、プロスペラの復讐譚の幕引きはあれでよかったと思います。思えば文芸作品の「巌窟王」などから引用されていた仮面の男の復讐劇というもともとのガンダムの基本設定に、非常に忠実だった本作でした。女性主人公というのもよかったと思います。今同性婚について議論されていますが、その風潮にも即した内容だったと思います。スレッタとミオリネの関係が二転三転するのにもはらはらさせられましたし、面白かったです。話が鉄血の後半ほど複雑にならなかったのもまあよかったのではないかと思います。ただ企業グループの区別がつきにくくて、どの会社のことを言っているのか、またシャディクはなぜ牢につながれることになったのか、前半欠かさず見ていましたが、よくわからないまま終わってしまいました。私の読解力が悪いのでしょうが、そのあたりもう少しシナリオで考慮してほしかったです。

この二期はたくさん死者が出ましたが、それもガンダムらしい話でした。いわゆるガンダムで期待されている戦争や宇宙の描写がたくさん出てきたので、その点には非常に満足しました。作画もコンスタントに素晴らしくて、CGもうまく使われており、ラストのクワイエットゼロのCG描写は本当にきれいだったです。ガンダムの次点はシードの劇場版になるみたいですが、サンライズさんもこの調子で次回もがんばってほしいものです。
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