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シュガーアップル・フェアリーテイル 第2クールのodamakinyanのレビュー・感想・評価

4.1
一期に比べて二期はアンがペイジ工房というところに入ってのお話で、一期の放浪しながら世間のつらい人たちに逢うという展開ではなく、落ち着いた場所で工房の仲間たちといろいろな事件に逢うという話でしたから、全体的に明るかったと思います。つまりホームドラマっぽい展開で、昔なじみの名作劇場感がさらに増していたと思います。そのためヒロインが甘やかされているように感じる人もいたのではと思いました。しかし、名作劇場枠がなくなっている今、こういったラノベ調で同人調の少女マンガの世界がその代わりになっていると思いました。今はそういう世の中になっていると思います。いわゆる名作劇場も比較的最近のシリーズは、ジブリ調ではない絵柄の作品があったと思います。本作はそれに続く位置づけの作品だと思います。

お話は最初はブリジットを巡る恋愛の三角関係のような話でしたが、後半は妖精王を巡る妖精たちが使役されていることがテーマになっていて、ラファルの話は少し尻切れトンボでしたが、先の読めない展開で面白かったです。作画も非常に丁寧で、細い線画でよく表現できていたと思います。こういう高河ゆんさんのような絵をそのまま動かすのは、かなりの苦労だったのではないでしょうか。細かいところまで描かれていて、作画の苦労が想像できました。実際の砂糖菓子はくずれやすいし、虫が心配なものですが、そこはファンタジーで最後まで美しい姿を堪能できました。本作はこれで終わりですが、またこのような良心的な作品があれば見てみたいと思います。
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