江戸中期。柳生十兵衛は『ぽちゃぽちゃのぷりんぷりんのぼんぼーん』の人物に自分の後継者の証であるラブリー眼帯を渡すよう小姓の鯉之介に告げ、息を引き取る。時は過ぎて現代。中学2年生の菜ノ花自由は、鯉之介に出会う。彼に言われるままにラブリー眼帯をつけた瞬間、自由の姿に柳生十兵衛の姿が重なった!
うっかりラブリー眼帯をつけてしまったがために、後継者として選ばれてしまった自由。当然のように家に居着いた鯉之介は、なんとか自由に二代目十兵衛をつがせようとするが、自由にはそんな気はさらさらない。ラブリー眼帯も、家のごみ箱にこっそり捨ててしまう。だが、そんな彼女の前に、ラブリー眼帯を狙う敵の刺客が……!
十兵衛となった自由を目撃した先輩・竜乗寺四郎は、恋心と剣士としての気持ちの間で揺れ動く。一方、自由は真面目に鯉之介と向き合い、今度こそラブリー眼帯を返そうとしていた。「私は、菜の花自由だけで精一杯なの!」 自由の言葉に何も言えず、立ちすくむ鯉之介。ショックのあまり、本当の年齢にふさわしいヨボヨボの姿となり、屍のようになってしまうのだった……。
十兵衛の剣が忘れられず、一人、稽古をする四郎。その前に、彼の双子の兄弟で、いまや竜乗寺家のお館様となっているハジメが訪ねてきた。竜乗寺の本家に戻って、十兵衛と戦ってみないかと……。自分の中にあった剣士としての望みをズバリと当てられ、動揺する四郎。だが、それでも彼は断った。自由は本当に十兵衛なのか? 確認する四郎の前で、自由はラブリー眼帯をどぶに捨てた。しかし、竜乗寺が彼女を放っておくはずはなかった。
自由の次なる敵は、津村天領と津村あかねだ。しかし、彼らは今までの敵とは違い、ラブリー眼帯の力だけを手に入れようとしていた。自由と彩の留守中に、家にあがりこんで眼帯を探すあかね。そこへ彩が帰宅。とっさに気絶させたあかねは、彩と鯉之介と、ラブリー眼帯との交換を自由に申し出る。指定された場所に赴いた自由は、母親にそっくりなあかねの顔にショックを受ける。2年前の母親の病死は、今も自由の中に傷として残っているのだ……。
自由の敵にはなりたくないと思う気持ちと裏腹に、十兵衛の弱点を突き、倒すための稽古をせずにいられない四郎。そんな彼に、ハジメが囁く。四郎が十兵衛を倒せば、自由を十兵衛の亡霊から解放できるのだと。ハジメの言葉を退けつつも、四郎の心は揺れる。十兵衛になった時、片目で見ることに慣れてない自由は遠近感を失い、左側の視界を封じられる。それが自由の…十兵衛の弱点だった。弱点克服のための特訓をつけようとした四郎だったが、自由はそれを拒否。思い詰めた四郎は、ついに自由に果たし状を渡してしまう…。
刺客たちとの戦いの中で、『無刀取り』の極意を悟る自由。ところが、そうとは知らない鯉之介は、その夜、とんでもないものを自由に被せてしまった。その名も弱点克服仮面。左目が隠れている鉄仮面なのだが、形状はなんと便器そのもの。自由は世にも恥ずかしい『便器王女』となってしまったのだ。結局、鉄仮面のまま、自由は学校へ行くはめに……。決闘もそのままする覚悟だったが、仮面はチャックで着脱可能だった。すっきり素顔で四郎に挑む自由。『無刀取り』を会得した彼女に、もはや負けはないと思われたが……?
ラブリー眼帯を失った自由は、意識不明に陥ってしまった。自由を医者へ運ぼうとするバンカラトリオ。ところが、知らせを受けた彩は、自由を医者に診せてはいけないという。自由を自宅に運ばせ、必死に手当をする彩。その脳裏に、妻の真琴を亡くしたときの記憶が蘇る……。6年前、忙しさのあまり家庭を顧みず妻を死なせてしまった自分……。たった独りで母を看病し、その死を看取った自由は、全てが終わってから帰宅した父を静かに拒絶した。それから長い年月をかけて、二人は少しずつ親子の絆を取り戻してきたのだ。
ハジメによって重傷を負わされた四郎を助けたのは、自由のクラスの新担任、堤柾鉦だった。事情を知っているのか知らないのか、飄々としている堤の表情からはまったくわからない。一方、自由たちは、幸や翔子も呼んで、快気祝いに餅つきをしていた。そこへ、かつて夫の天領と共に自由を襲った御影が訪ねてきた。彼女は、三百年の間引きずってきた竜乗寺の『恨みの念』から、剣士たちを救って欲しいと頼む。その頃、事情を知らない彩は、真琴に面影の似た御影に、胸をときめかしていた…。
自由を捕らえ、ラブリー眼帯の秘密を聞きだそうとするハジメ。だが、自由は言うことを聞こうとしない。カッとなったハジメが、自由を打とうと竹刀を振り上げる。それを止めたのは四郎だった。謎の美術教師・堤が彼を救い、情報を教えてくれたのだ。自由を救うために、ハジメに勝負を挑む四郎。生まれたときに引き離された双子の兄弟。ハジメは本家に、四郎は分家に……。だが、実は彼らは10歳を少し過ぎた頃に入れ替わっていた。自分に双子の兄弟がいることを知った二人は、互いの境遇をうらやみ、こっそり交替したのだ。それから数年……今、二人は最後の決着をつけるため、剣を交えようとしていた。
怨念が消え、母の元に戻ったハジメは、普通の人間の生活を心の底から楽しんでいた。その彼の唯一の気がかりは、兄の四郎が堤の元に行ったきり帰ってこないこと。一方、消えたはずの怨念がまだ残っていることを不審に思った御影は、邪気の元を確かめるために本家に侵入していたのだが…。
菜ノ花家でダーク・四郎に襲われる自由と彩。太鼓太夫が四郎の体を使っていることに怒った自由は、ラブリー眼帯を当てようとするが、彩の声で躊躇する。そこに御影が飛び込んで来た。彼女を助けようと、ダーク・四郎と外へ飛び出して行く御影。追いかけようとする自由を彩が呼び止める。「きっと帰ってくるから…」と彩の目の前でラブリー眼帯を付け、十兵衛に変身し、走り出す自由。番太郎たちがいる空き地へ御影とダーク・四郎が剣を交えながら飛び込んで来た。バンカラトリオを巻き込みながら戦いを続ける二人。ダーク・四郎が御影らに剣を振り下ろそうとしたその時、十兵衛が突っ込んで来たのだった!!
竜乗寺300年の恨みを永久に断ち切るために、自由の心を葬り去る……。そう言い残し、十兵衛はダーク・四郎を追って森の中に消えた。愕然とする彩たち。そこへ鯉之介が現れ、ラブリー眼帯をもたらした鯉之介に、彩の怒りが爆発する。一方、十兵衛はダーク・四郎と激しい戦いを繰り広げていた。不意をつかれ、ダーク・四郎の剣が、十兵衛の胸を貫こうとしたその時、四郎の意識が戻った。自分が太鼓太夫を封じている間に斬れと叫ぶ四郎。その言葉に応え、十兵衛はダーク・四郎を切る……!!
ラブリー眼帯を装着して変身するところカッコ良すぎる、さすがマッドマックス制作。
剣戟のシーンもさすがかよ。
ラブリー眼帯をつけるに値する人物の条件とは。
みんな惚れていく。
胸のデカさ。
ジユウちゃ…