映画が間もなく始まるので慌てて視聴しました。(映画はTVの続きらしいです。)
原作者の弐瓶勉さん作品はシドニアの騎士が大好きで原作もアニメも2周くらい楽しんでおります。シドニアの騎士はSFで本作はファンタジーとのことでアニメを楽しみにしてましたが、若干微妙な評判でしたので躊躇して観るのが遅れました。
感想ですが、全く新たな世界の構築など志しはとても高いが少なくともアニメに於いては上手く行ってない様な気がします。シドニアの騎士は弐瓶勉独自の世界とキャラクターで常に高い緊張感とワクワクが維持されてましたが、本作ではそれがたまにしか感じられませんでした。
以下かなりネタバレでほとんど文句です。ファンの方すみません。
イマイチだった原因は勝手な推測ですが、
・ファンタジー世界の設定がナウシカを想起させることによりポリゴン・ピクチュアズの3D CGアニメがジブリの手書きアニメと比してファンタジーと相性が悪い。特に大雪海(オオユキウミ)の表現は単なる泡風呂。
・主人公と姫がバカで行き当たりばったりで、敵の女性騎士が最も格好良い為に主人公サイドに感情移入しにくい。更に敵のボスも昭和のステロタイプで小物感が強く意思疎通不可だったシドニアの騎士の敵方に感じた不気味な恐怖は無い。(スペシャルな能力を持たない主人公、ファンタジー王道のボスの両方共におそらく作者は敢えての良かれで設定されていると思いますが)
・水があれば万事解決みたいな事になっているが、野菜や穀物は育ちそうに無く、イルカみたいな動物くらいしか食べれそうな栄養源が見当たらず設定の説明不足で観ていてもやります。シドニアの騎士では光合成で栄養補給というとんでも化学だが一応説明されていたが、本作ではイルカみたいな動物を生肉で食べてビタミンや酵素を補給するイヌイットみたいな生活手段しか無さそうでありながら、文明と文化が発達しすぎているのが疑問に思われました。
・ロストテクノロジーのロボがエヴァっぽい動きで既視感強め。これはポリゴン・ピクチュアズの責任かも知れませんが、シドニアの騎士では連結すると謎に速く移動出来る戦闘機やエイリアンと女子を奇跡的に融合させたつむぎの造形など出てくるだけで気持ちが上がるキャラクターデザインと設定が出来てきていたと思います。
弐瓶勉先生への期待値とのギャップで文句ばかりつらつら書きましたが、まだまだ謎は残されており後半傑作の可能性は若干残っている伸びしろは大きい作品だと思いますので、おそらくがっかりするかと思いますが映画は観に行きます。映画を観てから再び文句を書きつらねたいと思います。
※投稿は同時ですが、こちらは2023/10/13(映画鑑賞予定日の前日)に記載しました。