ソラアユム

ジニー&ジョージア シーズン2のソラアユムのレビュー・感想・評価

ジニー&ジョージア シーズン2(2023年製作のドラマ)
4.0
題名:ジニー&ジョージア S2
鑑賞日時:2023年1月24日
鑑賞方法:NETFLIX
評価:4.0(MAX5.0)

『2人で世間に立ち向かう?あなたは私を脅かす世界を知らない。』
 

鑑賞期間:2023/1/7~2023/1/24
2023年5本目

≪良≫
 保守的な街ウェルズベリーに引っ越してきたワケアリ家族の姿を描くS2。今シーズンではジョージアの過去が掘り下げられ、ジニーの深刻な問題が明らかになり、さらに“過去”を知る人物が街へとやってくる。「2人で世間に立ち向かうのよ」といつもジニーと自らに言い聞かせるジョージアが圧倒的な美貌と壮絶な人生から学んだ処世術を駆使して、ウェルズベリーでの地位を獲得していく様がS1に引き続き気持ち良い。S1では無敵で強き母としての立ち振る舞いを見せたジョージアが今作では腹を割り、ジニーに対して人間的な弱さを見せたのが大変良かった。車内で行われる2人の和解シーンは間違いなく今作の白眉だ。

≪悪≫
 結論から言うと盛大に沈んだシーズンだったと個人的には思う。まず物語の始まりが非常に鈍重だ。ジニーとジョージア、ジニーと親友であるマックスの関係性が最悪な所から話は始まり、それがさらに悪化。EP3の最後までどちらの関係性も一向に良くならず、物語が進んでいるように見えないのだ。和解シーンまでの前振りが少し長いと思う。
 
 今シーズン最大の問題点はジョージアが物語後半で及んでしまう“犯行”シーンについてだ。ジョージアは問題解決に手段を選ばず、場合によっては犯罪にも手を染めてしまう危うい性格の持ち主だが、その行動の動機の根幹にあるのは深い家族への愛だ。娘のジニー、息子のオースティンに幸せになってもらいたい、何不自由ない生活を送って欲しい、という無償の愛。今シーズンの終盤でジョージアはある犯行に及んでしまうのだが、これは家族愛とは全くの無関係な上に行動に至るまでの動機が弱すぎる。探偵が周りをうろつき、自身の過去を知る人物が同じ街に住み、結婚を間際に控えているという状況も相まって非常に納得のしづらい展開となっている。この事件がS2のクリフハンガーになっているのだが、布石としてはイマイチだと言わざるを得ない。

≪まとめ≫
 S1が傑作ドラマだっただけに、期待値は非常に高かったが、10話見るのが非常につらいシーズンだった。S3に期待。


以上