えぬ

着飾る恋には理由があってのえぬのレビュー・感想・評価

着飾る恋には理由があって(2021年製作のドラマ)
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(だいぶ見進めたのに全然乗れず…。どこまで見れば面白くなるんだろう?とずっと考えていたが、どこまでいっても好転する予感すらしない。シェアハウスの住人たちも個性や癖があり、こういう設定で面白くならないのって、ちょっとスゴイ。

何より、主役二人が全く魅力的に見えてこないところがどうにもしんどい。一番まずいのが、藤野駿という一風変わったはずの人物。ミニマリストとしての矜持もかっこよさもないってどういうこと…?役者さんがこの役柄をちゃんと咀嚼できてないのか(あるいは納得できてない部分があるのか)、脚本がマズいのか…最初は本気で悩んでしまったが、見ていけば見ていくほどこれは完全に脚本のせいとしか思えず。言葉も行動も妙に浅くて全く説得力がなく、完全に宙ぶらりんで存在感のない魅力ゼロな人物に。そんな彼に惹かれる真柴くるみにも共感ポイントがほとんど得られず、彼の提案するデジタルデトックスに一度は感服したようなことを口では言っておきながら、SNSが生活の中心から少しずれたかな?程度で、相変わらず何かというと嬉しそうに自撮写真パシャパシャ→SNSにアップで満足気。あれれ、そういうの、もうやめるんじゃなかったの…?ヒロイン自らがこうもあからさまに彼の信念から来る提案を無視する(というか踏みにじる?)ようなことをして、これで一風変わった駿の魅力を感じろと言われても無理があるし、ヒロインが彼のどのあたりに惹かれ(て、かつてすごく好きだった人を吹っ切れ)たのかというのも説得力の出ようもない。そもそも、もともと好きだった社長といる方がずっとお似合いで、恋する女の子らしさが前面に出て、キラキラで眩しく・可愛く見えてしまう。駿と一緒にいて楽しそう・幸せそうどころか、好きですらなさそうに見えるのと、あまりに対照的。カップル独特の空気感がまるでなく、友人・親しい知人程度にしか見えない。向井理の方が野放図な自由人キャラをまだ自然にこなしていて(そこまで演技上手と思わないが)、好感度のバランスがすっかり崩れている気が。他のドラマではしっかり輝ける横浜流星が無駄に変にこじらせただけの浅はかでつまらない空っぽみたいに見えてもったいない。こういう変わりダネな男性主人公というなら、演出やエピソードでもっと見てる側を感服させてくれるぐらいでないとマズい。悪いが、魅力があるとかないとか以前の問題。そのせいか、別段大したことない脇役なはずのカウンセラ―や画家の卵、くるみの同僚女性の方が主人公二人よりずっと人間味があって輝いて見えてすらしまい、主人公二人がますます霞んでしまった。あと、これは女優さんの癖なのか、せっかくかわいいヒロインのはずなのに、口を無為にグニグニ歪めるように動かし続けているのが気になって気になって、見てるこっちまで鼻がムズがゆくなってきそうになるのがいかんともしがたい。これ、好きな人の前でも容赦なく繰り返すのが、まるで解せない。

主題歌のコード進行が無駄にこねくり回して無理に作った感が鼻について(耳か?)、聴いていてちょっと不快でうっとおしくすらあり…。

ストーリーもゆるいどころじゃないし、テンポ悪し、続きも気にならないし、方々にとっちらかり過ぎてるし…何よりかなり退屈で、でもせっかくここまで見たのだから頑張って最後まで見ようと臨んでもちょくちょく別のことに気に取られたりして離脱してばかりなので、最後まで見ずにもう終わりでいいかな…って感じです。)
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