えぬ

アンダーカバーのえぬのレビュー・感想・評価

アンダーカバー(2021年製作のドラマ)
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(あの国情院絡みだからと面白そうと思ったんだけど、全然乗れなくてリタイア。話運びや展開もイマイチで、テンポもダラダラだし、いつまでたっても話が面白くなってこないし、何より肝心の主役二人のキャラに全く魅力が感じられないのが一番しんどい。

見る前はチジニだから絶対に期待できそうと思ってたが、わざとらしい"理想的な夫像"が白々しくて鼻について仕方なく、もっと落ち着いて自然に振る舞って欲しい、とすら思ってしまう。妻を支える夫という存在が、もしかして韓国ではあり得ない役割なのか?とかドラマそっちのけで考え始めてしまうくらい板についてなくて不自然感しかなく、無理に良く演じよう演じようとして力んで空回りして逆にウソくさく見えちゃうというか。西欧社会には献身的に妻をサポートする男性は当たり前にいるし、ちゃんと馴染んで自然に見えるのに、この違和感(妙なぐらい浮いて見える感じ)は一体???というくらい変に見えた。

キムヒョンジュはきれいな人ではあるんだけど、わりといつも感じるのだが、重要な役どころに対して演技力もカリスマも足りなさすぎで軽く(こちらも薄っぺらく)なりすぎるきらいが。そのせいで話すらもつまらなくしてしまう効果大で、ますます醒めて没頭できなくなる…という悪循環から抜け出せないまま、頑張って見ようとしても飽きて飽きて見続けられなくなり、以後放置となりました。

というのも、序盤の大学に時代の若手二人が鮮烈なまでに魅力的でカッコ良すぎたのも大きい。反面、中年二人の時代になってからのガッカリがハンパなかった。あの若い二人のまま、ずーっと物語が続いてくれてたらよかったのに…と思ってしまったくらい、大人の二人に魅力が感じられないのが悲しい。若い時代を演じたヨンウジン、憎らしいほどカッコいいのに、チジニ演じる人物にはそのカッコ良さが微塵もなく、同一人物に見えなくて、ヨンウジンに続投して欲しかったぐらい。

あと、またしても無駄に自閉圏の役の子まで出てきて、もうこういうのお腹いっぱい…とゲンナリ気味。韓国ドラマも作成数が過剰なまでに多くなりすぎて、ネタ切れなのか知らんが、制作側にやたら都合良く設定された、社会的に弱い立場で困難を抱えているようなマイノリティの消費も大概にしてという気分(LBGTもそうだったけど、それまでのタブー的なだったりひどい扱いと打ってかわって、誰かが一度“解禁”すると、堰を切ったようにみんながネタとして気軽に利用しだすところとか、ホントどうなの?)。父親と一緒に何とかマウンテンバイク屋で働いてきた決して軽くない自閉ありの長男を店長に据え、これからは父親は不在にするからと息子一人でやらせることも…って、ハンディキャップ具合に対してハードル高すぎな設定に見えて驚いている。制作側の障碍への理解、大丈夫?というハラハラしかなかった。)
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