ロアー

ONE PIECEのロアーのレビュー・感想・評価

ONE PIECE(2023年製作のドラマ)
4.3
マンガはそこそこ好きだけどアニメが苦手、でも何故か実写版にはさほど抵抗のない特殊体質の私。
そんな私ですが「ONE PIECE」はたまたまアニメの1話目をリアタイで観て「これは絶対面白い!」と直感して、当時出ていたコミックを全巻買って読んだことを覚えてます。

実写版への抵抗がゆるゆるなせいか、もし尾田っち総指揮でなかったとしても、実写化に対して全然心配してませんでした。キャストが発表されてからはみんなハマり過ぎててわくわくしたし、役作りの様子や力の入った番宣で、ドラマが始まる前からキャストたちのことが大好きになるという珍しい体験もできました。

キャラのビジュアルは完全一致じゃなく、雰囲気重視なのが大正解過ぎ。長鼻じゃなくてもぐる眉じゃなくても雰囲気が完全にキャラそのもの。
だけど、衣装や小道具はびっくりするくらい完全再現されていて、毎話キャラの衣装を見るのも楽しかったです。

ストーリーも要所要所のエピソードは変えず、かなり改変が入っていて、結末は知っているはずなのに展開がどうなるのかわくわくでした。
原作を忠実になぞる訳じゃないこういう実写化もあるんだ~と感心したし、実写版の麦わらの一味として、原作とは別の彼ら自身の新しい冒険を繰り広げているのが胸熱でした。実写版ではコビーがもう1人の主人公っていうことにも途中から気づいて、もう、さ。

敵は原作よりダーク気味・・・というか、そもそも海賊だからね。バギーの出番が多くてびっくりしたし、オレンジの町の住民たちの利用方法が病んでて好きでした。あと赤鼻の鼻の穴、ちゃんとそこにあるのね。

少年誌のバトルマンガ原作という点も実写版でも無理がないように落とし込まれてて、殺陣が思っていた以上にしっかりしててめちゃくちゃカッコよかったです。

特にゾロ!
原作よりクールでストイックな雰囲気の真剣佑ゾロ。刀を構える姿がすごく決まってて、並々ならぬ努力を感じました。腕がプルプルしちゃいそうなのにピッ!っと揺るがない。片手で刀2本を支えて、3本目を抜く時のポーズ好き。

ルフィ役のイニャキ君は目がキラキラしてて、笑顔に自信と野心が溢れててルフィの持つ大物の雰囲気が彼にも滲み出てた。でも原作ほど無謀ではなくて、ゾロの怪我に動揺してる様が人間的で逆に良い。

ナミは現実にナミがいたらまさしくこんな感じ〜って、いい意味で過不足ナシだった。とにかくナミそのものだったから。アーロンパーク編は何度も観ても泣ける。

ウソップは能力の見せ所はこれからかな?って感じだったけど、誰よりビジュアルが似てないのに雰囲気完全ウソップで一体どういうことなのかと思う。あと、カヤお嬢さまとの仲が原作より進展しててこのカップルまじで推せる。

で、私、サンジ推しなのでタズ・スカイラーのインスタをフォローしてどんなサンジになるのかすごく楽しみにしてたんだけど、実写版サンジは無理に背伸びしなくてもしっかり大人な分、サンジらしさが優しさ方面に全振りしてて、女性に対しても大袈裟にメロリンしてないし、自分の持ってるスキル(料理の腕)も効果的に使ってくるし・・・なにコイツ、手強い。普通にモテるだろ。「食いてぇやつには食わせてやる」だけじゃなく、怪我してるやつは助けてあげたいし、困ってる人には優しくしたい人だと知ってびっくりした。いや、原作からしてサンジは本当はそうなんだけどさ、食べ物に対しての重要さと同じレベルでそんなこと言い出したら、それはもはや聖アンパンマンだよ。

MEMO---
・ネタっぽい筈のクロの猫の手が、リアルにカッコ良い武器になってた。ポージングも完璧
・ベン・ベックマンが想像より太ましかったけど、ガチの副船長っぽさがあった。ラッキー・ルウとヤソップの再現率は異常
・チビナスがぷくぷく天使過ぎた
・ヘルメッポが想像以上に良いポジのキャラで、今後の注目株
ロアー

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