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私の解放日誌のgukuのレビュー・感想・評価

私の解放日誌(2022年製作のドラマ)
4.5
ソンソックに惚れる作品!

人生に息苦しさを感じながら平凡な毎日を淡々と生きる三兄妹。そんな彼らが自分自身を理解し、解放していく過程を描いたヒューマンヒーリング。
哲学的で叙情的、断片的なシーンも多いので咀嚼するのに少し時間はかかりましたが、後からじんわり沁みてきていい作品でした。決して大きな出来事は起こらず、それぞれの日常の一コマを観ているみたい。

もともとソン・ソック目当てで観たのですが、前半はほとんどセリフがないし ほぼ無表情。でも、ただ空を見上げているだけ、汗ばんでヨレたTシャツを着ているだけ、それだけなのにメチャメチャかっこいいんです! 色気ダダ漏れ!
そんな彼がミジョン(キム・ジウォン)と関わることで、少しずつ表情が生まれ言葉が生まれ・・2人の関係性が徐々に深まっていく様子が、漂う空気感と共に静かにそしてゆっくりと描いてあります。
「1日に5分ときめく時間を作る」、数秒ずつ集めて1日5分。2人だけの決めごとを真面目な顔して実践しているク氏(ソン・ソック)が可愛かった。
長男チャンヒは幼稚さも残る不器用な男、少しネチっこくて周りにいたら避けたくなるタイプ。でもそのじつ誰よりも温かい。そんな多様な性格をもつ兄を イ・ミンギが自身の持ち味をいかし見事に演じていたのはさすがでした。悪役も良い人も演じられるイ・ギウは、ここでは大人しく優しいシングルファーザー役。

ジトっとしたシーンも多かったけど、それと同じくらい美しいシーンも多くて、不思議と美しいシーンの方が心に刻まれます。
共感できるセリフはもちろん、そうでないセリフにもハッとさせられたり、このドラマを通して人の心理や情景に沢山触れた気がします。
いつか必ず見返したい作品になりました。










10話ラスト
鳥の群れを2人が追いかけるシーン、現実なのか空想なのか。このシーンの意図はよく分からないけどソンソックの表情が最高!
OSTの心地よさも相まって大好きな一コマ。
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