ソラアユム

今、私たちの学校は...のソラアユムのレビュー・感想・評価

今、私たちの学校は...(2022年製作のドラマ)
4.6
『12年間1日も欠かさず好きだった…そしてこれからも』
 

鑑賞期間:2022/1/29~2/5
2022年5本目
パンデミック発生地点となった学校を舞台に、高校生たちとゾンビの死闘を描いた韓国ドラマ

【総評】
 超絶面白い。『新感染』を皮切りに『#生きている』『キングダム(NETFLIXオリジナルドラマ)』と続く、韓国ゾンビ時代の到来を確信させる傑作である。この調子でいけば、ゾンビ物のジャンルも韓国が席捲していくのではなかろうか。

【良】
 まずジャンル映画としてのクオリティーがかなり高い。これまで数多くのゾンビ物映画やドラマが製作され続けているが、我々ゾンビ大好き人間の期待を超えてくれる様な作品はほとんどないのが現状である。今作はというと、まさに我々ゾンビ好きの痒い所に手が届いたような作品だった。我々があれこれと妄想したゾンビに抗う術をいくつも見せてくれる、どころか『ワールドウォーZ』の続編計画が頓挫したことで見ることが叶わなかった、ゾンビの大群に対する軍の大規模掃討作戦なども見せてくれるという、抜け目のなさ。最高である。
 舞台の中心は学校だが、ヒョサン市中心部の市街地、戒厳司令本部、研究所などまで広がっていて、物語のスケールはかなり大きい。政治家、刑事、特殊消防隊、軍など様々なヒエラルキーの人々の視点で未曽有生物災害に対処する様も描かれていて、ポストコロナ禍の様相を色濃く反映させている作品でもある。それでいて、青春ドラマとしても、かなりの高水準で、若者たちの死と隣り合わせの中で垣間見える「青春」が血泥でダークな世界観の中で眩しく輝いている。

【悪】
 中心人物である高校生たちが、歳の割に若干頭の悪さを感じる、と思わなくもない…個人的には…

【まとめ】
 韓国ゾンビの造詣は、『アイアムアヒーロー』にかなり影響を受けているが、今では完全に韓国が物にしていると感じる。『アイアム~』以降邦ゾンビ物が続かなかったのが痛い。悲しいような…悔しいような…しかし、韓国ゾンビ時代の到来は実に喜ばしいことである。S2が早くも待ちきれない。


以上