こういう丁寧な作りのドラマが好き。話としては新鮮さがある訳ではないけど、とにかく描写が丁寧だし、テンポがちょうど良く、観ていて心地が良かった。
相当酷いプロットじゃない限り、どの作品もこうやってひとつひとつ丁寧に詰めていけばそれなりの作品になりそうなのに、なんでそうはならないんだろう笑 一見簡単そうなのにすごく難しいんでしょうね…
BLやLGBTQ系の作品ってメインCP以外の人たちの設定が無理矢理になってしまうことも多いけど、この作品は自然で違和感を感じなかった。
それは日本ではない"イギリス"だからそう思うってこともあるだろうけど、この人たちだったら自然に集まる運命だったと思えたから、"ノーマル"とされる人たちが圧倒的大多数を占める中、ゲイ、バイセクシャル、レズビアン、トランスジェンダーが集結してつるんでいても納得感があった。
カップルの2人と転校生の3人グループも最初は変な感じもしたけど、タラ×ダーシー側からすればレズビアンカップルで良くも悪くも注目されてるからそこにもう1人いることで好奇な目で見られにくくなるし、転校してきて友達のいないエルには学校は違えどタオを始め既に仲良しグループがいるから、3人で集まるのは本当にちょうど良いんだよな…設定がうまかった。
でも向こうはある程度カムアウトが一般的になっているからか、差別が露骨だな~と思った。逆に、日本はLGBTQや同性婚について寛容ではなく、周りの目が~と言われるけど、自分に関係なければどうでも良いという節があるから、(理解があるかは別として)カミングアウトしたところで案外「そうなんだ」としかならない気もする。あんまり触れちゃいけないっていう意識もあるからだと思うけど。
日本やアジアのBLをよく観るのでそこら辺の比較が面白かった。
(これは比較ではないけど)日本のBLは昔でこそ過激なものが多かったけど、最近はとにかく温かく柔らかく平和な世界観の話が多くそれ故に、キスシーンすらほぼなく不足を感じていたから、これキスシーンめっちゃ多くて胸の高鳴りがすごかった笑 幸せそうで、すごくいい。
あと、モテの定義がちょっと違うらしくなんか意外で、こういう子が向こうでは"モテる"んだなと知れたのも面白かった。日本ではタオ推し多そう笑
うまくまとまって終わってるので、無理にシーズン化するよりもこれで終わりで良いかなと思う。タオとエルにはもどかしさを感じてたけど、皆が皆結ばれる結末も綺麗過ぎるので私はこれが終わりが良い。
こっちはFilmarksでもトップで表示されるほど話題になってるのに、YOUNG ROYALSは話題に上がらなかったのは、あちらはスウェーデン作品でニッチでマイナーだからなのかな。個人的にはちょっと毒っ気のあるあちらの方が好きだし、ぜひHeartstopperにハマった人にも観てほしい。
追記:ニックの制服のブラウスほんとぱっつぱつだったけど破れないのかな。