うにたべたい

バトルフィーバーJのうにたべたいのレビュー・感想・評価

バトルフィーバーJ(1979年製作のドラマ)
4.1
スーパー戦隊をゴレンジャーから数えた場合、三作目の戦隊ヒーロー。
ただ、バトルフィーバーJからは前二作とはシリーズとして別で、『5人のヒーローが協力して悪の組織と戦うヒーロー』というジャンルでまとめられてしまった感じがあります。
また、スーパー戦隊のフォーマット的な要素は次回作のデンジマンから形作られてきた部分が強く、バトルフィーバーJは戦隊シリーズというと異色なところがある作品です。

サタンエゴスを神として崇める謎の秘密組織エゴス。
現代文明の破壊を目的に凶悪な事件を起こすエゴスに対抗するため、世界各国に派遣された4人の戦士・バトルフィーバー隊がいた。
そんな折、国防省の幹部が次々暗殺されるという事件が起き、鍵となるこうもり傘の女性をマークするため、倉間鉄山将軍はバトルフィーバー隊を招集した。
こうもり傘の女性を追い詰めたバトルフィーバー隊だが、実はその女性はフィーバー隊の戦士の1人だった。
すべてを知っていた鉄山将軍は、5人のフィーバー隊にバトルスーツを与え、改めて国防省暗殺事件の解決を命ずる。
一人一人は小さいけれど、ひとつになれば無敵だ!力あわせろ、バトルフィーバーJ!!

前年にマーベルのスパイダーマンを主役に据えた特撮ドラマ、いわゆる東映版スパイダーマンが放映されました。
商業的に成功を収めたスパイダーマンを引き継ぐ意味で企画された作品で、スパイダーマン同様にマーベル・コミックグループ(MCG)と東映の業務提携がされています。
本作以降、サンバルカンまではMCGとの契約が行われていて、以降のスーパー戦隊シリーズに繋がる流れになります。
そのため、本作はスーパー戦隊シリーズとしては1作目にあたるという見解があるのですが、現在、一般的にはスーパー戦隊一作目はゴレンジャーからカウントされています。

戦隊ヒーローとしては各人の衣装に結構統一感がなく、カラーも、バトルコサックが黄色なんだかオレンジなんだか、バトルケニアがグリーンだか黒だかで、わかりにくいです。
一点、後年のスーパー戦隊に強く影響を与えた設定があり、それが巨大ロボ・バトルフィーバーロボの登場ですね。
巨大ロボは東映スパイダーマンのレオパルドンからの流れなのですが、戦隊ヒーローとしては本作から初の登場となります。
サタンエゴスによって生み出された怪人とフィーバー隊が戦い、その後、巨大な怪人ロボ(弟設定)とフィーバーロボが戦う、特撮ヒーローではおなじみのあれがあり、これがあるだけでスーパー戦隊っぽい作品と思えますね。

メンバー5人は世界各地の代表らしい、地方色のある名前がついています。
レッドはアジア代表のバトルジャパン、ユーラシア代表のバトルコサック、ヨーロッパ代表バトルフランス、アフリカ代表バトルケニア、アメリカ・オセアニア代表ミス・アメリカの5人で、内、ミス・アメリカはマーベルからの輸入キャラです。
ただ、マーベルのミス・アメリカとの共通点は名前と胸部に書かれた文字だけで、ほとんど別キャラです。
マーベルとの契約がある作品ですが、マーベル色はほぼないですね。

ミス・アメリカはマスク姿ですが、首から下はセクシーなハイレグ姿です。
敵の女幹部にサロメというキャラがいるのですが、胸部の際どい部分まであらわになったこれまたセクシーな姿をしていて、見ていてときどきドキッとしました。
また、作中ではムードメーカーのケニアとキザなフランスの仲の良い様子が尊く、そういう意味でも男性にも女性にもおすすめできる作品です。