あーさん

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だったのあーさんのレビュー・感想・評価

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全10話。昨日で5話目。妹から小説の方を勧められた矢先に、ドラマが始まると知った。
もう、タイトルが内容を物語ってる。。

すごくいい!!新しい感覚。

31歳の作家、岸田奈美さんの実体験を元にしたドラマ。

中学生の時に父親が急死、その後母親が病気の後遺症で下半身付随になって車椅子生活に。その母と家事を担ってくれる祖母とダウン症の弟との生活、それぞれの人生を描く。

設定やエピソード、何気ない会話がすごくいい。そして、気づきがある。福祉の考え方。助ける方、助けてもらう方、って固定観念だったのかも。もっとそういうことが現場から発信されるといいなって思う。
実話に基づいてると物語が素気なくなりがちだけど、今作はドラマチックだし、面白い。
主人公の七実だけでなく、家族皆が自分の課題を乗り越えていく様が描かれていて、話の膨らませ方が上手い。

でも、、時々チラッと覗く切なさ。
特に5話はいつも飄々としている七実の悲しみがマックスになって、、ちょっとしんどかった。お父さん、なんで死んでしまったん?は、やっぱりキツい。。
70代の父を亡くした私でさえ、同じこと思うもん。中学生で父親亡くしたら、そらしんどいわ。。
誰か、七実の苦しい気持ち、支えてあげてー!

大学での出会いがきっかけで、広がっていく世界。これからどういう展開になっていくのか、、先がとても楽しみ。
大変なことがあっても、気負わず七実みたいに人生を前向きに生きていけたらいいな。

絶対、そういう人の前に道はできるって思った。

弟の草太の笑った顔がかわいい!
(本当にダウン症のお子さんが演じてる)

障害がある子どももそうでない子どもも、色んな個性を認めていける世の中になってほしいと思うし、自分もそうありたいと思った。みんな伸びる芽を持っていることを忘れず、子ども達に接していけたらな。。

主人公を演じる河合優実の演技が素晴らしい。関西弁完璧やのに、東京出身⁉︎ 関西に絶対いるよ、こんな子!
演技のナチュラルさ、ポスト安藤サクラ⁉︎
決して美人じゃないけれど、だからこそ演技の幅があって、時々とても綺麗に見える。
将来性のある女優さんが出て来たなって思う。


今期中で、イチオシのドラマです!
あーさん

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