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ペンディングトレイン―8時23分、明日 君とのmaのレビュー・感想・評価

3.8
「今なら分かる
きっとあなたは怒っていたのですね
与えられた命を
よりよい魂として返さない私たちを
いつも不満を言って感謝をしない私たちを
神様、約束します
ここで学んだことを全部持ち帰る」


同じ電車に乗り合わせた乗客たちと車掌。いつもと変わらないはずの朝だったが、かすかな閃光が走り電車が急加速。激しい衝撃とともにトンネルを突き抜け、気がつくと窓の外には想像を絶する光景が広がっていた。


早い話がタイムリープもの。しっかりとSF。

それぞれに複雑な思いや事情を抱えたまま、住み慣れた場所から遥か彼方、遠い遠いところに来てしまった、年齢も性別も立場も国籍も違う68人。

最初は途方に暮れていた彼らだったが、リーダー的存在が確立し、また発破をかける者がいたことで、少しずつ今の状況を受け止め、自給自足の生活を始めていくように。


案の定、山田裕貴演じる萱島に恋してしまう。ほんとうに不器用で、とにかく不器用で。いつもレビューを読んでくださる方はお分かりだと思うけれども、こういう、内に熱を秘める人のことが、わたしはもうたまらなく愛おしく感じるのだ。

世界にいちばん必要なのは、実はヒーローよりも、ヒーローを救う人なんだよな。

突っ込みどころの多い物語ではあったが、こういうのでいい、こういうのでいいんだよ。と思わされてしまう。



そして山田裕貴、役者にラジオに頑張りすぎだ。休めているのか?せめておいしいご飯をたくさん食べなさい。
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