宮部みゆき原作の台湾ミステリー。
初の台湾ドラマ、めちゃくちゃ面白かった!!
連続殺人事件を題材として、メディアと大衆、警察と検察、被害者と被害者遺族、加害者に至るまで、それぞれの視点から背景が掘り下げられていて、
人間の心の闇、優しさ、弱さ、葛藤など優れた内面描写、緻密に構成されたストーリーと伏線回収、
宮部みゆきの世界観そのままだった。原作未読だけどリスペクトしてるの伝わった。
序盤はゆっくり展開だったけど、中盤で犯人がわかってからも一捻りも二捻りもあって、ラストのどんでん返しまではスピード感で一気見だった。
タイトルの意味が最終話で分かる。
俳優さんがみんなカッコよくて、演技も上手くて驚いた。
特に主人公の検事を演じたウー・カンレン。一家惨殺事件の唯一の生き残りで、正義感は強いけどいつもどこか寂しげで、仄暗い目をしたグォ検事が、この事件を通じて過去のトラウマと向き合い乗り越えていくという、
「闇は消えることはないけど光と温もりでバランスを取りながら生きていく」ってラストのセリフと新緑のキラキラした希望のある演出が印象的で、
数少ない笑顔がめちゃくちゃカッコよかった。
過激で残忍な描写のなかにも、ほんの僅かだけど切ないラブ要素もありつつ、よくこれだけ詰め込んだのに多角的で重厚的に仕上げたな〜原作は超長編らしいし。音楽もめちゃくちゃよかった。
他のコメントにもあるけど演出が真面目なので、韓国作品のダイナミックさとしつこい演出(良い意味)に慣れてると初めはちょっと淡白で地味に感じたけど、見終わった今は逆にこれが良かった。
あと日本と韓国もそうなんだけど、あの埃っぽい混沌とした街並みとネオン、ノワールやサスペンスで描かれるアジアの街並みって好きだわ。
過激描写は韓国に比べたらソフトなので韓国作品見慣れてる人は大丈夫だと思う。
グォ検事が食べてた仙草ゼリーとマーお爺ちゃんが飲んでた中国茶がすっごく美味しそうで、我慢できずUberで注文して食べながら見た。美味しかった✨
台湾ドラマと台湾スイーツハマりそう❤️
あと刑事と検事の関係性や捜査の進め方が日本とかなり違うので、台湾の刑事訴訟法も知りたくなった。