鎌谷ミキ

軍師官兵衛の鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

軍師官兵衛(2014年製作のドラマ)
4.8
【秀吉の軍師の生きざま】

序盤〜終盤まで展開がかなり変わっていく、ジェットコースター。
地味な場面も多かったけれど、軍師に戦はそこまで関わらない。足が不自由となるきっかけを生んだ有岡城幽閉は心が傷んだ…

・官兵衛の正室、光(中谷美紀)さん8割ぐらい泣いてる。
地味だと思われる原因は播磨という田舎の話だから。その播磨では、身内があっさり敵になるというドロドロ展開。それも、味方からあっさり。光さんを泣かすなよ…大ラストはいいんです、そういう涙じゃなかったから。

・最強すぎる黒田家の武将たち
栗山善助(濱田岳)、母里太兵衛(速水もこみち)、上九郎右衛門(高橋一生)が、とにかく強すぎ!頭もキレる!
濱田岳さんも、高橋一生さんもそこまでの知名度はない時期だったので、大抜擢。

・戦の男臭さに彩りを加える女優の共演
光(中谷美紀)さんをはじめ、官兵衛の嫡男長政(松坂桃李)の正室・糸(高畑充希)、その後栄(吉本実憂)、秀吉の正室・おね(黒木瞳、美魔女でした)、側室・淀(二階堂ふみ、魔性の女っぷりの凄さ)なかなかよい人選だったのではないかな。

・官兵衛の上司にしてはヒトクセフタクセある豊臣秀吉の、竹中直人の目力!
百姓時代から秀吉を演じるという舵をきった大河。『秀吉』でも演じているので、2回目は貫禄が桁違い。最期のその姿まで秀吉でした。

・もう特撮俳優とは呼ばせない(当時)松坂桃李の熱演
黒田長政がなかなか血の気が多い人物でして。独断で武将を殺めたりするんです。その表情たるや。立派な殿になられたな(本作のまま)

・この方が官兵衛でよかった!岡田准一の七変化
幼少時こそ違うものの、ほぼ岡田くんが黒田官兵衛・如水を演じきりました。
後半隠居して如水となり坊主となるのですが、その佇まいだけで凄みが出ていました。ラストカットに現れる姿を見るために、ずっと見てきたんだよと思わせる神々しさ。ファン必見です!

『新選組!』についで好きな大河です。
鎌谷ミキ

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