はんそく負け

仮面ライダーウィザードのはんそく負けのレビュー・感想・評価

仮面ライダーウィザード(2013年製作のドラマ)
3.5
再見。初見時はあまり楽しめなかったが、震災という文脈を知ると新たな側面が見えてくる。そういう意味でもベストは7-8話。土地を追われた人の物語だったんだなあと。監督は舞原賢三。全体的に彼の担当回は出来が良かった。14-15話なんかも素晴らしい。また関わってくれたら嬉しいな。
しかし全体の構成がうまく行っているとは思えない。確かに傑作は生まれたが、前半はのんびりしすぎているし、終盤はやや駆け足。ビーストとウィザードのパワーアップが連続で行われるような偏りも勿体ない(仁藤の存在感に対し、ビーストの影が薄いのにはこういうところに理由があるのではないか。素直にフェニックスと因縁を作ることができれば…)。真由ちゃんのエピソードも、もっと早い段階でスタートできたのではないか。わかりやすく晴人の軽口が減るのも寂しい。このような積み重ねが、回を追うごとに視聴者との間に距離を作っていったように感じる。