13年前では目新しく皮肉も込められていたであろう〝おひとりさま″が、現代では当たり前になり過ぎて新鮮味がないので、つくづくドラマは時代を反映するものなんだなぁと思った。生き方の多様性が観る側にもしっかり根付いたのは素晴らしい事だと思う。その変化を再認識させてくれたことには感謝したいが、偏屈な主人公があんまり成長しないのが魅力のドラマなので前作の焼き直しに終始した印象だった。絶対今回も結婚しないんだろうなということが見る前からわかってるので物語に起伏はないし、もはや結婚をできる・できないで語るのがナンセンスな空気。かつ失礼ながら塩顔全盛期の現代日本において阿部寛はもはやイケメン枠ではないので、桑野さんのもっと良い部分にスポットを当てないと本当にただの面倒くさいおじさんに見えるし、このまま行けば老害になるんじゃないかと思うと胸が痛んだ。
