幸薄い中年男が家族のためにどんどん道を外していく様が面白く、完全にハマってしまいました。エミー賞も多数受賞しているのですね。
化学担任の高校教師ウォルター・ホワイト（50歳）。安月給で家族を養えないから洗車のバイトを掛け持ちしてなんとか凌いでいる。そんな真面目で家族思いな先生がガン宣告を受けてしまう。
とにかくお金が必要な彼は、化学に関する専門知識をフルに活かして純度の高いドラッグを精製し、教え子だった売人を通じて売ったら評判となり、大量生産し始めたら……どんどんと悪の道に転落していってしまう、て話でした。
辻褄合わせるために嘘をつく。嘘で凌げなければ排除する。ウォルター・ホワイト先生は許せないことをする悪いヤツなんだけど、なぜか憎みきれない。きっと彼の持つ負の部分が多かれ少なかれ自分にもあるからかな…。
義理の妹の旦那が麻薬捜査官だったり、地元の麻薬の元締めに目をつけられたり、回を追うごとにいろんな登場人物との絡みが複雑化していきます。そんな入り乱れた関係性もストーリーに深みを与えていて楽しい。
スピンオフの映画『エル・カミーノ』（'19）も観たし、スピンオフのドラマ『ベター・コール・ソール』（'15〜'22）もラストまでもうちょい。ガッツリとハマってます。
