このレビューはネタバレを含みます
どこにでもあるありふれた不倫、そして家族の再生、3世代が不倫というものに捉われ、抱えてきた心の闇を開花させ昇華する物語。
父親のかつての不倫を許すことができない真尋(松嶋菜々子)、亡くなった兄の存在にそれぞれが捉われ、壊れかけた家族。しかしながら、嫌悪する父親と同じように自身も会社の上司、五嶋(椎名桔平)と不倫をしている。真尋の不倫により自身の家族、五嶋の家族、それぞれの問題が露呈し、変容していくさまを描いている。
私は非常に苦手な作品だった。
まず青柳祐美子脚本作品自体が得意ではない。
女という生き物をグロテスクに描くからだ。
そして、共感がまるでできない、誰にも。
最終的にはハッピーエンドだが、それほどの純愛がそこにあったようには私には思えなかった。不倫という環境でしか成り立たないような関係性のように見えた。
五嶋の妻(とよた真帆)はそれまで良い女だが不倫が露呈し、狂う。それは至極まともなことだと思う。
どんよりとした泥沼の世界の中、天真爛漫な真尋の妹(矢田亜希子)が唯一明るく能天気で、ほっとする存在だった。
私はやはりこの手の不倫ドラマは苦手だ。