綾

ゲーム・オブ・スローンズ 第四章:戦乱の嵐-後編-の綾のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白い!面白すぎる!けど!しんどい……!!!
面白いけど!!!しんどい……!!!!

あんなにショックで夢にまで見た『キャスタミアの雨』が遠い記憶に感じるほど、人がばっさばっさと死んでいく……
私の中で「面白すぎて止まらない」と「もう無理しんどい」がせめぎ合っている。

・ジョフリーはもっともっと苦しんで死ぬべきだった……(と思ってしまうのもまたしんどい……)

・マージェリーがすごく好き。計算高くて強かだけど、良心と愛も持ち合わせている。こういうキャラクターってあんまり知らない。圧倒的賢さにスーッとする。清々しい。

・怖れから、毒ガスのように憎しみを撒き散らすサーセイ。どんどん悪い方へ向かってる気がする… Season1 から、“愛する者を失う苦しみをおまえも味わえ”的なことを彼女が言うたび、他人の苦しみには本当に無関心なんやなあ…と呆れてしまう。ティリオンの「姉は純粋な気持ちから邪悪な行動に出る」は、まさに。

・タイウィン公の最期は、意外というか哀れというか…あれほどの権力者があんな場所で死ぬなんて…便所で死ぬ人もいるって言ってたの、ジェイミーやっけ…?

・ジェイミーのこと、どんどん好きになっていく。ティリオンなんて、今ではいちばん応援する人かもしれない。Season3 ではラニスターはどうしても好きになれないと思っていたのに。いちばん生きていてほしい2人がラニスターになってしまった… ブライエニーとポドリックも。絶対生き延びてね…

・ピップとグレンの死がめちゃくちゃかなしい… 冥夜の守人仲良し5人、もっと見ていたかった。イグリットの最期も。あんな台詞、切なすぎるでしょう…

・シェイが裏切ること、検索のサジェストでネタバレを踏んでしまっていて。なるほど…こういう顛末やったのね…切ない。それこそサジェストに「裏切り いつから」とあったけれど、私は、ティリオンに「娼婦」と言われた後だと思っている。娼婦と呼んだのはあなたなのだから、私は娼婦に徹するわっていう、彼女なりのプライドを感じた。それから、貴族の生まれではないがゆえ、事の深刻さを掴み切れなかったのかもしれない…色んな意味でね。イグリットの場合もそうやけど、彼女たちから見た世界では、完全に男の裏切りで。I am yours and you are mine は、少なくともあの瞬間、真実だったと信じたい。

・ハウンドを殺さなかったアリアの心境は…?
ゆっくり死んでほしかったのか、旅の道中、いつのまにかリストから消えてしまったのか。前者かなとは思うけれど、ずっと考えている。
ハウンドも、救いがなさすぎるなあ…ジョフリーやラムジーを見ながら、生まれついての残虐性について考えていたけれど、生まれ落ちた環境についても、考え込んでしまうね…

・ホットパイの作った狼パンがほんとに上達しててにこにこした😭元気そうでよかったよ〜〜😭う〜〜アリアに届け〜〜!
ブライエニーがアリアと対峙するシーンは、これぞまさに Long story… ともどかしかった。アリアは海を渡ってしまうけれど、ナイメリアとの再会、私はまだ信じてるよ。

・デナーリスはついに善悪の壁にぶつかって、なんだか納得。Season3 まですごくかっこよかったけれど、“これまで奴隷として生きてきた彼らに自立の力はあるのかな”とか、“デナーリス目線では正義の快進撃やけど、親方たちからしたら突然の襲撃でたまったもんじゃないな”とか、思うところはあったので、正直ちょっとスッキリ。
さすが狂王の娘…とゾッとするシーンも増えてきた。ジョラーを失ったのは、大きすぎる痛手…
デナーリスが奴隷解放にここまで執着するのは、かつての自分と重ねているからかもしれない。そう思うと、切実で苦しくなるね。

はあ…何もかもしんどすぎるな…しんどすぎる…今でさえこんなに混沌としているのに、ホワイトウォーカーという最強の敵がまだ顕在化していないなんて…果てしなすぎる…でも、面白すぎて止まらないです…ああ…
綾