ShinMakita

THE WIRE/ザ・ワイヤー シーズン2のShinMakitaのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます


メリーランド州ボルチモア…

ボルチモア西部のフランクリンハイツに拠点を置く麻薬密売組織を盗聴捜査で内偵していた市警察特捜班は、ついに元締めのエイヴォン・バークスデールを逮捕し、めでたく解散となった。しかし捜査の過程で上層部の恨みを買い、班長のダニエルズ警部補は証拠保管庫に左遷、ジミー・マクノルティ刑事は、署内でもっともキツイ湾岸パトロールに飛ばされてしまう。一方、フランクリンハイツの組織は葬儀屋を隠れ蓑に、ナンバー2のストリンガー・ベルが仕切るようになっていた。だがニューヨークの卸元が当局に目をつけられ、ブツが入ってこないという状況に陥ってしまう。


ボルチモア・パタプスコ港では、ドックの荷役〈チェッカー〉たちが日夜コンテナの積み降ろし作業を行っている。そのボスは、港湾労働者組合長のフランク・ソボトカだ。フランクは、チェッカーたちの仕事を確保しようと閉鎖埠頭の再開を願っていた。そのためには市議会議員やポーランド系教会に寄付をバラまかなくてはならない。そこで、〈グリーク〉という名の密輸入業者と手を組み、禁制品コンテナを秘密裏に船から降ろし倉庫まで輸送する裏稼業に手を染めていた。アタマの悪い息子ジギーはあてにならないため賢い甥のニックを仲間に入れ、密輸を成功させてきたフランクだったが、個人的トラブルで市警察のバルチェック警視と揉めてしまった。バルチェックはカネ回りの良いフランクに嫌がらせを思いつき、カネの出処を内偵する特捜班を作ってしまう。そんな中、輸送し忘れた禁制品コンテナが、港湾警官のラーソン巡査に見つかり中を覗かれてしまった。そこには何と、東欧系売春婦13人の窒息死体が転がっていた…


バルチェック警視の私怨で作られた特捜班として、またもやダニエルズ警部補やキーマ、フリーマン、ハーク、カーヴァー、ブリッツが戻ってくるシーズン2。ただし、上層部に嫌われているマクノルティは班に入れず(笑)。しかし事件はどんどん地味に巨大化し、様々なドラマが生まれていきます。フランク・ソボトカとニックをメインにした港湾労働者たちの人間模様、刑務所内でのバークスデール・ファミリーの相克、フランクリンハイツを舞台にしたストリンガーの麻薬ビジネスなどなど、どえらい数のキャラが出てきて大変疲れます。しかし、やはり面白い!
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