このレビューはネタバレを含みます
コメディ作品。凡作より少し下ぐらい。
死後の世界。生前に良い行いをした者にはgood place、悪い行いをした者にはbad placeに行く。主人公は良い行いをした人間ではなかったが、なぜかgood placeにきてしまう。主人公は周りの人間にバレずに過ごせるのか、そしてなぜgood placeにきてしまったのか。 という内容。
1話が約30分、そして全13話。そのため見やすい作品だと思います。1時間のTVドラマが長いと感じる人は良いのかもしれません。ただ、短くて見やすい作品ではあったけれど、個人的好みとズレた作品だった。
映像的には普通。セットというより日本でいう映画村のような場所でロケをしているんだと思う。街並みや機関車と理路整然した場所はgood placeだと説得させてくれる。
以下、ただの文句です。悪しからず。
コメディ作品は合う合わないが激しいですよね。特に西洋の作品は文化が違うので笑いどころが分からないなんてことも。この作品は典型的な海外コメディ作品だなぁと思いました。放屁、ゲップといった下品なネタは少しだけ含まれますが日本人でもわかるコメディはあった。しかし、そのコメディ具合はあまり好みではなかった、安いライトノベル的なノリに近い。
ドラマの醍醐味は話数を重ねることで登場人物の深みが増して愛らしく感じると思っています。しかし、この作品。テンプレートから抜け出せていない感じがしました。少し口が悪い白人女性が主人公、ペアになる善の黒人、高飛車キャラの白人女性、無口なアジア男性。メインはこの4人ですが話数が重なってもこの人物好きということがなかった。最初の設定から実は...この人物は、という展開がありつつも、キャラの深みをもたらしていない気がしました。
展開がやや強引。毎回次の話数を見たいと思わせるようなフックが用意されています。しかし、そのフックによって展開が強引ではないかと思われることがありました。例えば、2話ラストで主人公の正体を知る人物からの手紙が届き、ピンチになってしまうオチ。その手紙を送った本人が4話冒頭で明かされるのですが、正体を知っているにも関わらずなぜ2話ラストのような大袈裟なことをしたのか明かされない。要するに、次の話数を見せたいがために強引なご都合をしている気がしました。
ラストの大オチ。最終回で明かされる真実は衝撃的なものだとは思うのですが、それだったら今までやってきたことは何だったんだと思ってしまった。ただ、最終回の「手紙」は良かった。最近だと「チェンソーマン」のパワーのラストに近いもの。
【総評】
コメディ作品は人に合う合わないが激しいです。まして海外作品。個人的には合わない。設定は面白いものの、話の展開もさほど。微妙です、凡作より少し下。
【ネタバレ】
実はこの世界はgood placeではなかったという大オチ。死者を実験するために用意された世界だったというもの。メインの人物も事前に決められていた。
いやいや、それだったら主人公と同姓同名の人物がいたbad placeはどうなってしまうんだと思った。大オチが示された時に主人公と同姓同名の人間はあちら側の支配下ではなかった。そのため、bad placeは存在しているということになる。設定が矛盾している気がするが果たして。
