空

秘密の森 シーズン2の空のレビュー・感想・評価

秘密の森 シーズン2(2020年製作のドラマ)
2.7
シーズン1のレビューにも書いたことだけど、とにかく脚本に軸となるストーリーの一貫性がないのと掘り下げが浅い。
バラバラの点を散りばめて散らかして、しっかり回収することなくまた新たな点が生じて…の繰り返し。
複数の情報が投げっぱなしで、最終話直前で強引に繋げるから取りこぼしがあり、回収されてない伏線が目立つことや、散々引っ張ったあげくオチが大したことないのもシーズン1と同じ。

それでもシーズン1はまだ映像と演出が素晴らしくて印象に残ったけど制作会社と監督が変わったせいか映像演出にキレがなく、全体的にのべっとした印象。
中途半端なコメディパートのコミカルな音楽もらしくない。

突然襲ってくるシモクの頭痛シーンも、シーズン1では感傷的な演出とカメラワークでシモクの苦しみが痛いほど伝わって惹き込まれたのに、シーズン2ではあのチープ感。同じ俳優さんなのに全然感情揺さぶられない。演出って大事なんだなぁと改めて分かった。

シーズン1にはあったハン刑事のアクションシーンも無く、2人のベテラン俳優もいなくなって全体的に締まりがない。
シモクの感情を失ったという設定があるからあの理性的な鋭さが捜査で活きるのに、今回はこのシモクの鋭さも全く活きてない。

この脚本家さん、刑事訴訟法や検察の捜査権について物凄く勉強してるの伝わった。韓国の警察に令状請求権がないことや、検察の包括的捜査権が憲法にまで規定されていること、このドラマで初めて知って凄く驚いた。あぁだから韓国映画には検察組織の腐敗が描かれることが多いんだと妙に納得した。知れて良かった。

だからこそ勿体無い。他の方も書いてるけど脚本について勉強した方がいいと思う。設定とキャラクターは凄くいいいので構成に問題があるんだと思う。
これがデビュー作らしいので今後に期待♪

ほんとシモクの笑顔を見るためだけに完走した(T_T)
空