天

今ここにある危機とぼくの好感度についての天のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公の神崎真役、松坂桃李の「K泉S次郎」感がすごい。具体的なことを言っているようで何一つ明言しておらず、見た目だけは爽やかな超イケメンだけど中身がスッカスカで能天気なキャラをめちゃくちゃ上手く演じてます。

理事役の國村隼が総長役松重豊より威圧感あります。この2人が一緒に映ってたらアウトレイジやん…そら怖いわ:(´◦ω◦`):
でもナレーションが伊武雅刀で舞台が大学なこともあって「白い巨塔」っぽくもありました。
漫才コンビハライチの岩井が意外と役にハマってます。

BGMはバッハの「目覚めよと呼ぶ声あり」https://youtu.be/Y-NP8OLT5Uk

1話、木嶋みのり「一介のポスドクが上司のスター教授と大学っていう権力をぜーんぶ敵に回すの分かってて内部告発したんだよ?」「本当権力持ってる人たちって見下してる人間に対して想像力ないよね。」「君もね、見下すのは勝手だけど見くびるのはやめた方がいいよ、痛い目見るから」というセリフが心に刺さりました。

2話、不正データ調査委員会の澤田教授(変人)「俺はさぁ、みのりに会いたいんだよ!あの女は70年代の匂いがする。一緒にコタツに当たりたいねぇ、赤いとっくりなぞ着せてさぁ」という面白発言に笑いましたw
木嶋みのり「でもあの人たちは自分のこと弱いと思ってないと思うんだよね。権力持ってるから強いと思ってる。強いから間違うわけないって思ってる。そんな気しない?」 いいセリフだなぁ。上田教授役の国広富之があまりにもお爺ちゃんでびっくりしました(;`⊙ω⊙)ウソーン

3話、総長役松重豊さんの博多弁が聞けて悶絶。「あの人たちがやめよう言うけんやめたっちゃない!」とかもう可愛すぎか。 外国人記者クラブの記者会見でとある記者に「キング牧師はこんな言葉を残しています。最大の悲劇は悪人の暴挙ではなく善人の沈黙である。」と言われて中身のない会見で乗り切ろうとした総長が覚醒するシーンにグッときました(๑•̀ㅂ•́)و✧ 「社会はいつ、どんな危機的状況に陥るか分からない。大学の社会的使命とは、どんな時も自分の頭で考えることのできる人間を一人でも多く輩出することである」 めっちゃ良いこと言う。

4話、ナレーション「その時彼はこう思っていた。もうたくさんだ。どうかもう誰も自分に真実を語らないでほしい。見て見ぬふりをしていたい。そして最後まで逃げ通せるならどんなにいいだろう。」 周囲に対して本音を隠し、好感度だけを気にして働いてきた神崎の中身のペラッペラさがよく分かりますw

5話、総長「大学は営利団体ではない。真理探究の場であり教育機関です。その名に恥じない選択をしなければならないと私は思っています」 良いこと言うなぁ_φ(・ω・´) なんだかんだで神崎とみのりちゃんが無事カップルになって大学の改革もスタートして大団円で終わった後味爽やかドラマでした。


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《NHKプラスよりあらすじ転載》

イケメンアナウンサー・真(松坂桃李)は当たり障りのない発言だけを心掛けて来たが人気が低迷。恩師・三芳(松重豊)の誘いで大学の広報マンに転身する。石田(渡辺いっけい)率いる広報課に着任早々、須田(國村隼)、鬼頭(岩松了)ら理事たちに呼び出された真は、スター教授・岸谷(辰巳琢郎)の論文不正を告発した非正規研究者・みのり(鈴木杏)に接触するよう命じられる。彼女は大学でほんの一時期付き合った元カノだった。
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