ふっくー

バスケット・ケースのふっくーのレビュー・感想・評価

バスケット・ケース(1982年製作の映画)
4.2
記念すべき600本目のレビュー!!!

グラインドハウスの申し子・鬼才フランク・ヘネンロッターの名前を全世界に轟かせた伝説的カルトホラーの傑作。
今作のベリアルは一部のホラーファンからはレザーフェイス、ジェイソン、ヘルレイザーと肩を並べるホラー映画屈指のキャラクターとして人気がありますね。

頭部と両腕しかない異形の姿のベリアルは弟ドウェインの腰に寄生しているシャム双生児。3人の医師の手術により彼らは強引に切り離されたが、ドウェインはバスケットケースにベリアルを入れ、彼らを切り離した医師たちに血みどろの復讐をしていく。しかし、ドウェインが若い女性と恋に落ちたことから兄弟の間には溝が生まれ、恐ろしい悲劇を迎える。。。

これはホラーでありながら、とても悲しいお話ですね。無理矢理切り離された双生児の兄弟が、自分たちを切り離した医師たちに復讐をしていく話はかなり斬新で、それなりにスプラッター要素もあり、切っても切り離せない兄弟愛で本編が終わる最後には泣けてきます。。。

82年の映画でありながら、ベリアルの造形とかストップモーションを使った動き、血みどろの復讐劇と色々と楽しませてくれる今作は今見ても、どこかチープな映像が良い味を出しています。

途中からベリアルが可愛く見えてしまうのは「ET」や「第9地区」のエビが本編が進むにつれてだんだん可愛く見えてきてしまう現象と同じです笑。

ベリアルが飛びかかるシーンは役者さんの熱演をしっかり感じた笑笑。
夜な夜な住んでる住人が奇声を発するたびに部屋を確認しに行く大家さんが可愛そう笑。ところどころでクスリと笑えるシーンもありで、完璧すぎるラストシーンは離れ離れになった兄弟がまた1つの身体に戻れたかのような形でエンドロールが流れるシーンはもはや感動ものです。

「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦さんも今作を絶賛してるので、気になった方は是非この独特な世界観を感じてください!
ふっくー

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