サヨ

母性のサヨのレビュー・感想・評価

母性(2022年製作の映画)
2.9

“女性には二種類ある。母と娘です。”

懺悔室での母視点の回想と、娘視点の回想をめぐる物語。一般的には女性が娘から母になる過程で、自然と生まれると思われている母性。今まで無性の愛を注がれてきたからといって、庇護対象がたとえ自分の子供でも母性や無償の愛が生まれるとは限らない。

個人的に、大地真央と戸田恵梨香の異常な親子仲への違和感が良かった。無償の愛を注ぐ母親(大地真央)とそれを受け取り満足するルミ子(戸田恵梨香)。
それは絵の好みや評価、お付き合いをする相手、その日の服装に髪型にまで影響を及ぼす。親子仲が良く、好みが同じであるといえばそれまでですがあまりにも感性や好みを同じに見せている2人はかなり異質で互いに依存して存在している。そしてそれはルミ子の子どもの存在と母の消失をきっかけに大きな変化を生み出すのだ。

あらすじと予告でストーリ展開にちょっと期待しすぎたかな〜と。他の方も書かれているように、主題歌の挿入がタイミング最悪すぎました。多分主題歌でうまくまとめようとした結果、余韻がぶち壊しになったのでストーリー構成だけじゃなく音楽やそのタイミングも映画の要素として大事なんだなと改めて認識できました。
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