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大河への道のねむのレビュー・感想・評価

大河への道(2022年製作の映画)
4.0
近年、一年に何度かはある「コメディ寄りの時代劇」。ふだんは見ないジャンルだけど、松ケンさんと「伊能忠敬」という題材に惹かれて鑑賞。実は立川志の輔さんの創作落語が原作ということはまったく知らなかった。主演と副主演(?)の中井貴一と松ケンさんはともに大河主演歴があるほか、「平清盛」では前半の鍵となる親子を演じている!中井貴一はコメディ得意だし、主演ではない松ケンさんの軽妙なキャラも良い~

子どもの頃に偉人伝的なものを読んだ記憶のある伊能忠敬、当時徒歩だけで測量を行いながら日本沿岸を一周したというとんでもない(しかも平和的な)業績があるものの、勉強を始めたのが50歳過ぎ、ある事情で大河ドラマの主人公にはなりえない…なぜか?という理由から始まる本作。笑いの要素をふんだんに盛り込みつつ人情もあり、で、見やすかった。

クライマックスでは苦心の末に完成した日本地図が映し出されるけど、その威容には圧倒される。歴史に名前の残らない人々のまじめで地道な積み重ねが胸を打つ。
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