ねむ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのねむのレビュー・感想・評価

4.0
スコセッシ監督が描く、アメリカ史の知られざる暗部。オセージ族という名前も初耳なら、こういう地域があったこともまったく知らなかった。
「ギャングオブニューヨーク」は白人系移民の過去を洗い出した内容だったけど、これはアメリカ史をさらに掘り下げて、本当の「ネイティブズ(先住民)」の歴史に焦点を当てている。
ディカプリオ演じる、心が弱く凡庸であるがゆえに悪事に流されてしまう主人公が、人間あるある…という哀しみ。「そういうのが当たり前」という共同体に属してしまうと、逆らうのは難しい。直接妻を手にかけろとかの指示なら拒否したかもしれないけど、取りあえずの結果が見えない「毒を盛る」ならやれてしまう。結果がわかっていても見ないふりの、取りあえずの先延ばし。人間あるある…
ねむ

ねむ