エイデン

ONE PIECE FILM REDのエイデンのネタバレレビュー・内容・結末

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

音楽の島“エレジア”にやって来たルフィら“麦わら海賊団”
その目的は、長らく素性を隠していた謎の歌姫ウタのライブを鑑賞するためだった
そして遂にライブが始まり、ステージに姿を現したウタは、その歌声で人々を魅了していく
そんな中、ウタの名声を利用して金儲けを目論んだ海賊が乱入、彼女を誘拐しようと襲い掛かる
そこへ割って入ったルフィは、ウタと友人同士であることを明かす
実はウタはルフィに麦わら帽子を預けた海賊シャンクスの娘であり、度々 故郷“フーシャ村”で遊んでいた幼馴染だったのだ
平和を謳うウタが海賊の娘であったことに会場中は騒然となるが、乱入した海賊達は屈指の実力を持つ“四皇”の一角であるシャンクスの娘ともなれば利用価値があるとますます勢い付いてしまう
更にかつて麦わら海賊団と鎬を削った“ビッグ・マム海賊団”のオーブンとブリュレの兄妹もウタを巡って乱入
ウタを助けに来た麦わらの一味も参戦し、ライブ会場は混戦状態となってしまうが、そこへウタが立ちはだかる
平和のために悪い海賊は必要無いと豪語するウタは、2曲目の曲を歌いながら、不思議な能力で暴れていた海賊達を捕まえてしまうのだった
その後 落ち着きを取り戻したライブ会場では、ウタの不思議な能力によって熱狂を取り戻す
そんな中 再び目の前に姿を見せたウタは、ルフィとの思い出話に花を咲かせるが、ルフィの海賊王になるという夢を聞き、海賊を止めて楽しく過ごすことを提案する
だが全く夢を諦める気の無いルフィの様子を見たウタは態度を豹変させ、あの能力で麦わらの一味へ戦いを挑む
戸惑うルフィに対し、ウタはその強大な能力を振るい次々と仲間を捕らえていく
同じようにウタの力に捕われそうになったルフィだったが、すんでのところをかつて肩を並べて戦った海賊仲間ロー、ベポ、バルトロメオに救出される
彼らと共に逃走を始めたルフィに、ウタはライブに集まった海賊に恨みを持つ人々を扇動し追っていく
徐々に追い詰められていく彼らに救いの手を差し伸べたのは、その昔 音楽大国だったエレジアの元国王で、ウタの育ての親だという男ゴードンだった
ゴードンはルフィに対し、恐るべき計画を実行に移そうと画策しているウタを止めてほしいと懇願する
一方 ライブ会場に潜入していたコビーやヘルメッポ、ブルーノを通じ状況を知った“海軍本部”元帥サカズキや、“世界政府”の最高権力者“五老星”は、その存在を危険視しウタの討伐命令を下すのだった



『ONE PIECE』の映画15作目
また原作者 尾田栄一郎が製作監修のFILMシリーズ4作目

何か実はいたらしいシャンクスの娘ウタを巡り、新たな戦いが描かれる
これまでのFILMシリーズでは宣伝時点で早々に明かされてたメインの敵キャラが明かされてない時点で大体お察しながら、展開としてはいつも通り凝ってて面白い
一方でかなりボリュームある物語を映画1本の中に閉じ込めてる上、過去バナが話のテンポをぶつ切りにしながら挟み込まれてる辺りはかなり気になった
話の都合上 仕方ない部分は多いけど、終盤のかなり盛り上がるシーンでさえテンポ悪くする原因になってしまってたようにも感じる
ラストとの兼ね合いが難しいけど

その一方でゲストキャラのウタと、彼女の歌唱シーンを彩るadoにまつわる演出は力が入っててよろしい
有名アーティストによる楽曲提供から始まり、ほとんどの曲がフル尺で作中を彩っていく
その豪華さたるやなかなかのもので、それに合わせたMV風のシーンから戦闘シーンまでノリノリで楽しめるような作り
あまりに力入れすぎてもうadoのMVじゃんと思わなくもないけど、割とキャッチーな曲も多くて嫌いじゃない

繰り返しにもなるけど、総じて原作者完全監修やら楽曲提供やらで味付け濃いめな分、やや演出と展開のテンポに難ある印象
やたらブッ壊れた能力のウタちゃんとか、これ『ONE PIECE』なのかと首を捻った展開もあったけど、摂取カロリー高めなのでまあ許せる
またそういう部分を抜きにしていくと、かなり重く暗いストーリーだったりもするけど、脳筋な力技で解決に持っていく姿勢とラストの盛り上がりで何とかなった
いち作品としての評価自体割れがちなんじゃないかとは思うけど、『ONE PIECE』のファンにとってみれば嬉しい要素も山のようにあると思うので観ましょう
エイデン

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