せんな

メタモルフォーゼの縁側のせんなのレビュー・感想・評価

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
4.7
尊くて尊くて尊すぎて涙出てきた…
すっっっっごく良かった!
好きなもののことを、同じものが好きな人と思いきり語り合う。その素晴らしさと喜びとがぎゅっと詰まった宝物のような映画でした。

芦田愛菜ちゃん素晴らしかった。表情がそれはそれは絵になります 細かい心の機微を表情だけで見せる愛菜ちゃんのさすがの演技力を感じました。

宮本信子さん演じる雪さんの、はしゃいでる姿が可愛らしいのなんの!BLに出会って、うららと友達になって、生き生きとした顔になっていくのが微笑ましかったです

幼馴染高橋恭平の破壊力ー!付かず離れずの距離感でうららを見守る紡くんめちゃかっこよかった!
友達でもないしましてや恋人でもない。でもお互いのことをよく見てるしいざというときにはそっと支えてくれる。うらっちとつむっち、「幼馴染」の関係性のふたりがとてもみずみずしくて良い…!

うららと雪さんが出会って友達になるまでの流れが全部全部大好き。
「応援したくなるのよね」
本屋でうららに向かって雪さんがこう言ったとき、うららが見せた「同じ気持ちの人がいた!」という気持ちがあふれたあの顔に心掴まれた ほんの少しの表情の揺れなのに気持ちが痛いほど伝わってくる、大好きな場面です
そこからの、「ずっと誰かと、漫画の話をしてみたかったの!」
の流れが良い…!雪さんがそう言ったときの可愛らしさ。ここがもう最高!!
その後の、雪さんの家に向かって走るうららの楽しそうな顔と、走るうららをバックに紡がれるふたりの語り合いがまあーーーーー尊い。このあたりで胸がいっぱいになって泣けてきました…!とてもとても良い

演出もすごく素敵だったな ライティングとか構図とか、すごく美しいのが素人目にも伝わってきた
雪さんが、涼むために本屋に行った時に見た、光り輝いているBL本。
うららが「ずるい」って思い悩んでいるときの、雪さんの家での光と影のコントラスト。
最初と最後の、雪さんが横断歩道で待っている場面などなど。
印象的なカットがとても多かったです。

観終わった後にこの上ない幸福感につつまれる映画でした。あーー本当に良かった…!
せんな

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