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内なる檻のkyokoのレビュー・感想・評価

内なる檻(2021年製作の映画)
4.0
閉鎖の決まった刑務所には、移送先のトラブルによって足止めされた12人の囚人とその監視のために残された職員15人という、私の大好物、ミニマムな人数によるワンシチュエーションドラマ。

さまざまな予定外が小波のごとく彼らの心に変化を起こすも、ド派手に何かが起きるわけじゃない。まるで神様がくれた贈り物のような一夜も、夢から覚めたようにあっさりと終わりを告げる(クラップ音楽を使った演出がカッコいい)。

トニセルヴィッロ演じるベテラン刑務官が囚人の前で笑顔を見せることはないけれど、あ、ほら今ちょっと目が笑ったんじゃない?とか、身体から力が抜けてる感とか、セリフに頼らない名俳優の熟練技とシルヴィオオルランドのいぶし銀とがかけ合わさって、なんとも滋味溢れる作品。
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