微妙。
ボーイミーツガール的な物語を軸に、壮大なテーマを取り入れつつ、パルクールのアクションで画面を華やかにしようという試みは感じられるものの、その全てが中途半端に終わっているという印象。
キャラクターに関しては、特にパルクール関連の人々は、世界観の曖昧さと相まって実在感が薄く、魅力がないと感じた。
それぞれ日常が舞台でも成立するキャラクターのように感じ、崩壊した東京でパルクールに興じる人々という設定ならもっとAKIRAやマッドマックスの登場人物みたいにネジが外れたイカれ人間ばかりという雰囲気を見せてほしかった。
主人公のヒビキにも、これといって感情移入のポイントがなく、ウタとのラブコメ的なストーリーを楽しむことができなかった。
後半は、何が起こってるのかよくわからないが、とにかく盛り上げよう泣かせようという作り手側の意図だけは感じられ、まさに雰囲気映画といった仕上がり。
総じて、作り手側のやりたい事が内容に伴っていない映画だと感じた。
ネトフリですぐ観れたのは良かった。