BROOK

サバカン SABAKANのBROOKのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
4.5
鑑賞日:2022年8月23日
パンフレット:880円(スシロー対象店舗で販売)


「じゃあね」
「またね」
「またね」


傑作じゃね?
これは観ておかないとダメな作品。
誰もが観るべき作品という感じですね♪

ただ、パンフレットの販売の仕方でケチがついたような気がする(汗)
なぜ劇場で販売出来なかったんだろう???


草彅さんは序盤と終盤でちょこっと登場するくらい。
メインは子役2人で、非常に初々しい演技で良き。
尾野さん、竹原さんの演技も良かったよ~!
岩松さんも最後に美味しいところを持っていくねー!!


映画は、小説家を目指す久田が長崎の子供時代の夢を見て、目覚めるシーンから始まります。

編集者からはゴーストライターになるように言われるが、あくまで純文学にこだわり、それを拒否する久田。
別れて暮らす妻からは養育費と娘の面会日の連絡が入る。

久田は娘をイルカのショーに連れて行く。
イルカは水の中で寝ると死んでしまうと娘に話す久田。


自宅へと戻り、置いてあったサバ缶を見つめ、子供時代を振り返り…
久田はサバ缶を見るとひとりの少年のことを思い出すのだった…。


ここから物語は1986年の夏へと舞台を移します。
文章を書くのが非常に上手い久田と、家が貧乏ながらも逞しく生きる竹本。
この2人が徐々に絆を深めていきます。

2人でイルカを見に行ってから、一気に距離が縮まって…

もうね、自分の”あの頃”を思い出してしまうような感覚に陥る。
自分の子供時代もこうだったなぁ…とか(年齢バレる?)

「またね」「またね」と聞こえなくなるまで、たしかに何度も繰り返したなぁ…(しみじみ)

それとロケ地である長崎の風景も素晴らしいのひと言!
場面場面の切り取り方も秀逸で、郷愁を誘うような感じになっていますよ。


後半、”ある出来事”が起きてからはウルッとする展開へ。

そっか、そうだよね…
やっぱり大事なのは”友達”だよね…

張ってあった伏線も綺麗に回収していく。
貯金箱、サバ缶、みかん…

あと、エンドロール途中にも映像あって、”あの絵”とかも綺麗に回収。

それと、エンドロール後にも映像があるので要注意。

そのエンドロールに流れる、ANCHORの「キズナ feat. りりあ。」がめちゃめちゃ作品に合っていて、余韻に浸れます。
はぁ…サイコー!!!


こんなにも愛おしく感じる作品は久々かもしれない。
これは是非とも多くの人に観てもらいたいな。。
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