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オッペンハイマーのBROOKのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0
鑑賞日:2024年3月29日
パンフレット:1200円


「我々は、世界を壊した」


アメリカ公開から8ヶ月…
一時期は日本公開も危ぶまれましたが、ユニバーサル・ピクチャーズ作品を数多く配給している東宝東和ではなく、ビターズ・エンドでの配給となり、無事に公開されてひと安心♪

ま、作品の内容的に日本公開が危ぶまれたのも理解は出来るんだけど…
クリストファー・ノーラン監督最新作なので、劇場で観たいよね?ってことで、初日に行ってきました!


傑作とか絶賛、、、とまではいかないものの、いろいろと考えさせられる作品ではあったと思う。


オッペンハイマーを演じたキリアン・マーフィーを始め、ロバート・ダウニーJr.、フローレンス・ピュー、エミリー・ブラント、マット・デイモンと錚々たる俳優陣の演技がとにかく素晴らしかった!

そうそう、R15+の年齢制限のある作品だが…
これはオッペンハイマーとフローレンス・ピュー演じるジーンの性描写が理由ですね。


映画は、聴聞会に出席するオッペンハイマーが水溜まりを見つめているシーンから始まります。

聴聞会に出席することになった理由は…


公聴会へと出席するストローズ少将はオッペンハイマーを陥れ、彼の持つ機密事項へのアクセス権を更新させないようとしていて…


この聴聞会と公聴会がモノクロ映像として…
そして、オッペンハイマーの功績がカラー映像として展開していきます。
専門用語がバンバン飛び交うが、何となく理解出来るようにはなっている。


時系列をかなりいじっているものの、モノクロとカラーに分かれてので、
始めは戸惑うものの、徐々にその世界に入り込んでいける感じでしょうか。
没入してしまうかも!?

メインのストーリーはカラー映像にはなっています。
モノクロ映像での展開がカラー映像の方に影響を及ぼしたりと。
言葉では説明し辛いので、とにかく観て!としか言えない。


オッペンハイマーが原爆を開発して、それが使用され…
被爆国の日本人としては、正直いろいろと思うところはあるかと…
この辺りは難しい問題。

あくまでオッペンハイマーの”苦悩”を描く作品ではあるんだけどね。
とりあえず、”戦争”のあり方まできちんと描かれていた印象。


ただ、原爆を開発して、世界平和…とはいかず、
今もどこかで争いが起こっている、この現状を憂えずにはいられません。
”平和”って何なんでしょうかね?


原爆を開発して、良かったのかどうか、その辺りの議論も作品の会話劇を観ていて、納得したような、納得しなかったような…(苦笑)

言葉足らずですみません…。


とりあえず、日本人としては今作を観て、十人十色の考えがあって良いとは思いました。


そうそう、最後の公聴会で反対票にいれたのがジョン・F・ケネディだったというのはかなり印象に残りました。


上映時間は3時間を超えているけど、観て損は無いです!
日本人だからこそ観て欲しい作品でもあります!!
鑑賞して、自分なりの考えを纏めてみるのも良いかもしれません。
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