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すずめの戸締まりの426のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
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「畑にいてる大きいミミズの事なんて呼んでました?」
四国出身のフジさんが私に質問してきた。
「四国ではカンタロウと呼んでたんですが、426さんの地元ではなんて呼んでました?」
私の地域というかミミズは大小関わらずミミズだろと思っていたのだが、「カンタロウ」という名前に負けたくないと思い、とっさに「リキヤ」と答えてしまった。
「へーリキヤなんすね!やっぱり大きくて強そうだからですか?」

嘘をはじめてしまったからもう取り返しがつかないので私は「そうそう」と答えたが、これ以上苦しくならないようにミミズの話から遠い話題を振っていこうと試みた。
こういう時何かに引っ張られる私。「ミミズ」のワードは避けれても「カンタロウ」がどこかでちらつく。天気の話でもして話を逸らそうと頑張ってはみたが、その日は風が強い冬の日、北風が恐ろしく吹き荒れているためもう私は逃げられないと思いそっと心と口を閉じる事にした。

新海作品は結構好きだがまぁしばらく上映するだろうと放置していた今作、震災映画だと聞いてはいましたが、戸締まりを行うたびにその街の記憶を思い起こす描写に何度もやられ、黒塗り311で完全に涙腺が崩壊。そこからは布団を濡らす勢いで号泣していた。
そんな震災と向き合い前を向いていくしかないという監督のメッセージとても良い。新海誠すごいな
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