しゃび

あんたのしゃびのレビュー・感想・評価

あんた(2022年製作の映画)
4.5
短い作品で手軽に観られるので、wowowを観られる方は是非見てほしい。

映画には「会話」のシーンがたくさん出てくる。むしろ半分以上会話のシーンだと言ってもいい。


ストーリー進行を会話に頼らない映画が好きだ。

会話で話を進めようと思ったら、
どこで何を撮ろうが、もはや映像なんかどうだってよい。会話さえなされていればいい。ということになる。

ストーリーは映像。
関係性は会話で伝える。

映画はそうあってほしいと思う。


24分という短い作品だけど、この映画はバランスがとてもいい。

多くの時間を会話に割いているけど、会話は2人の関係性のためにのみ使われている。


会話はライブ感が大事だ。
関係性は話の中身ではなく、話しっぷりに表れる。

「あんた」と呼び合う2人のやりとりには、永遠に続きそうで続かない時間が生々しく切り取られていて、眺めているだけで涙が出てくる。


千葉雄大さんの初監督作品。
初めてとは思えない映画だった。
俳優として出演してた沖田監督のフォローがあったのだろうか。

wowowのプロジェクト、「アクターズ・ショート・フィルム2」の中の一作です。
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