磨

君を想い、バスに乗るの磨のレビュー・感想・評価

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)
3.7
最愛の妻を亡くした90歳の老人が、妻との約束を果たすために、ローカルバスを利用してイギリス横断の旅に出て、自分を見つめ直す物語。

切ない系の様相を呈しているものの、全体的にしっとりとした雰囲気のいい映画。
基本的にはバスの中かバス停、そして宿などでの物語が中心で、そこで出逢う人達との一つ一つの小さなエピソードの積み重ねで作品を構成。いい人ばかりじゃないけど、そこがかえって良い。

全体的にお涙頂戴でなく、淡々と、そして自然に描いているところに本作の質の高さを感じる。

良くいえば意志の強い、悪くいえば頑固爺な主人公…どんな往年の名優が演じてるのかと思ったら、演じたティモシー・スポール現在60代前半だという。メイクの影響も大きいとは思うけど、シワクチャのヨボヨボ感から想像できぬまさかの事実に衝撃(笑)

一見、古臭い映画に見えるけど、SNSなどが関係してくる新しさ(?)もあり、そこも好き。



久しぶりに洋画で左側通行の作品を観たのでなんかホッとした(実際にはイギリス・オーストラリア・インド・南アフリカなどが車両左側通行の国だけど、この辺の映画のロードムービーをあまり観る機会がないので…)
磨