10円様

この子は邪悪の10円様のレビュー・感想・評価

この子は邪悪(2022年製作の映画)
3.4
 なんか既視感。ジョーダンピールとかシャマランの映画にありそうな設定じゃないか?
 
とある漫画家がこんなこと言ってました。

「パクリに対しては反対しないですよ。むしろスティーブンギングのミザリーは元ネタをはるかに上回る内容でそれがオリジナルとなったんですから」

 私もそれには同感です。とっても良い題材があるのに、それを作品にするにあたって上手く料理できなかったのは作り手のセンスなんだと思います。その題材をセンスのある作り手が再度手を加えれば、それは至高の存在になるんですよね〜。「こっちが先にやったんだ!」って怒る人もいるけど、面白いものが勝つのがこの世界でしょ💦

 本作、まずまずは楽しめたんですが、どこか足りないし消化不良気味でした。題材は良かったんですけどね。

 ん?で……一体だれが邪悪だったの?

 このタイトルやめてよね〜ミスリードがミスリードを誘い、結局そっちかい!ってなりましたよね💦ラスト20分前まではハラハラしたんですが、クライマックスの展開であれ?こんな映画なの?ってなりました。そして最後に、「やっぱり😒」ってため息が…

 母を名乗る別人、仮面で顔を隠す妹、やけに家族思いのお父さん。その裏側を探る花ちゃん。これってアレ系ですよアレ系!ネタバレになるから言えませんがアレ系です!でもラストはそっち系…ここまでの展開からアレ系を期待していたのにぃ!

 まあ愚痴をこぼしても仕方ありませんよね。本作は児童虐待問題に邪道的にメスを入れた作品とも言えるのかな?確かに内閣がこの問題に取り組んだところで解決なんてしないんですよね。だって児童虐待の通報件数なんて20年前に比べて11倍に増加してるんですよ。それは単に「虐待の数が増えた」って事ではなく、「通報してくれる人が増えた」また、「児童虐待防止の意識が高まってきた」って事だと思います。なので実際は20年前からもずっと高値キープ状態の可能性ありますよね。

 まあそんなこんな児童虐待のちょい知識を頭に入れておくと、少しは面白くなるかもしれませんよ😊少しだけですけど。

 こうやって書き終わってみて思う事はやっぱり「どの子が邪悪なんだ?」って事。
1番邪悪なのって………だよね。
深く掘り下げれば、違った視点から見ればまた別の人が邪悪なのか?
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