タカ

X エックスのタカのネタバレレビュー・内容・結末

X エックス(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「私はセックスシンボル」

鑑賞後、紅に染まった犠牲者を思い出しながらXジャンプをしたくなるような
そんな70〜80年代ホラースラッシャーオマージュ映画かと思いきや
よく分からないようなナックルボールを投げかけてくるさすがのA24製作
もう何なのだろう
劇中で"なりたくない自分を受け入れない"みたいなセリフがフィーチャーされるが
そんなものより何より"A24を受け止めきれない"というのが私の率直な気持ち

1979年という時代に沿った始まり
アスペクト比が正方形に近く、当時のフォーマットに沿っていくの?と思っていたら
だんだんと画角が横に広がっていき、ただ単に屋内から屋外映していただけでしたというオチの視覚的面白さ
いきなり心掴んで来るやん!と思うと
惨劇があったと見られる家を保安官が探索する場面へ移る、そして地下に足を踏み入れると……
うわっ最高!と思えるオープニング

ドラッグとセックス
ど定番のホラースラッシャーの匂いがプンプン
ガソリンスタンドで買い物をして
隣家と明らかに距離が離れた一軒家へ
はい、出ました
もうホラースラッシャーです
もうドキドキします
殺し方大喜利観たいです
と膨らむ期待感
でもいざ始まると
醍醐味のハラハラする追いかけっこがないから、あんまり楽しくない
鬼役が老人だからね…
ホラースラッシャー観点では正直面白くない

性欲と暴力、若さと老い
えっそんな感じ??
エンタメしようぜ…
そんな対比構造やられてもさぁ
不意に始まっちゃうんだな〜
アート的画づくりとメッセージ性含む展開
どうやら主人公とお婆さんの対比がメインテーマ
キャストも一人二役だと途中のカットで気づく
若さvs老い、夢追い人vs夢破れ人
お婆さんの姿が受容したくない自分の姿であって、将来的に至るかもしれない姿
セックスはできるできないの一例
う〜〜〜〜〜ん
だからと言って何??何を伝えたいの??
受け止めきれない

ステレオタイプ的でももっとストレートなオマージュを観たかった
一捻りあればこの時代でも典型スラッシャーは受け入れられるんじゃないかとそんな期待感がある
タカ

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