"鮫は泳ぎ続けないと死ぬ…お前も同じだ…止まるな…"
壮絶なイジメの末、不幸な事件により全てを失い少年刑務所送りとなったウソン…
塀の内でも境遇は変わらず、自らの弱さに咽び泣くウソン…
母と妹を殺害した強盗三人を殴り殺し収監された元格闘技世界チャンピオンのドヒョンに助けられたウソン…"もう、逃げたくない"〜その想いを胸にドヒョンから格闘技を習う事に…過酷なトレーニングは過酷な環境を生き抜く力となる…
今日は、ポッカリ時間が空いてしまい、どーしよーかと思っていたところで、時間的に丁度良かったので、全くのノーマークでしたが、本作をチョイス…いやぁ、思いのほか良かったですよ。
韓国で絶大な人気となったWeb漫画"シャーク"の実写化である本作は、気弱な少年が格闘技に出会い、死ぬ程トレーニングを積んで、ボロボロになりながらも、非情で過酷な環境から這い上がり成長していく…無駄な話を削ぎ落とし、ただひたすらに"タイマン"を見せつけるシンプルな構成…そこに師弟愛や仲間との友情…拳と拳、血と汗と涙…分かりやすい…だから、面白い…そう、目の前に広がるのは、"少年ジャンプ"の世界…胸熱になるに決まっとる…
本作鑑賞前、ちょっとだけ時間が早かったので、ロビーのベンチに座っていたところ、いそいそと爺様が私の隣に座ってきた…70歳過ぎ？という年齢の割に、お洒落なTシャツにジーンズ…ちょっとだけカツラがズレてる…
爺様は、リュックから黒いA4サイズ大のファイルを取り出す…よく見るとファイルには、ポストカードサイズのチラシが1ページに4枚入っているカードフォルダーのようで、チラシ一枚一枚に半券が一緒に収められている…と、私の視線に気づいた爺様…ちょっとズレたカツラで、ニカっと笑いかけてきたので私は"お父さん凄いね、それ全部今年見た映画なの？"と聞くと、爺様は、ちょっとズレたカツラで、"そうだよ"と嬉しそう…ちょっと見せてとお願いして見ると、どうやら劇場で鑑賞した映画の記録のようで、邦画・洋画・アジア系・アニメetc…実にバラエティ豊かなラインナップ…1ページに4枚ずつが30ページなので…鑑賞本数は120本！…私はその半分も鑑賞していません…"いゃ〜お父さん凄いね"と率直に感想を述べると、爺様、ちょっとズレたカツラで、嬉しそう…
ちょっとズレたカツラの爺様とひとしきり映画談義をしていると、開場時間に…"じゃ、お先！"といそいそと劇場に入る爺様…ちょっとズレたカツラが揺れる…いつしか私の目は、"ちょっとズレたカツラ"から目が離せなくなっていたのでした…
