広島カップ

裸足の1500マイルの広島カップのレビュー・感想・評価

裸足の1500マイル(2002年製作の映画)
3.0
悲しいことに世界中のあちらこちらに在る先住民族との間の人種差別問題。
豪州にも白人と先住民族アボリジニの間に存在した。

アボリジニの子供も白人の進んだ文化の中で育てられるべきという独善的な考えから、彼らを強制的に親から引き離して白人家庭や施設で養育していた。呆れたこの政策は豪州政府と教会が中心になって進めていて1970年まで続いていた。

引き離された女の子達が母親の元まで1500マイルを歩いて帰還するという実話ベースの本作のストーリー。
ドキュメンタリータッチとまでとは言わないが、ドラマ性は排除しようとするかのような作りになっていて、その為か観客には豪州のそうした政策の愚かさが良く伝わって来る。
反面それ以外のものにはそれほど目が行かないで終わってしまった。
豪州の広大で過酷な大地を美しく写したカメラは良かったと思うが、それは本作のテーマとは全く関係のないポイントであろう。
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